市議会報告

年4回の定例議会と7〜8月に開かれる臨時議会の概要を報告します。
民報かこがわ」で詳しく報告しますので、そちらもぜひ、ご覧下さい。

2005年3月定例議会 代表質問


 戦後60年を迎え、歴史の記憶と教訓にあらためて思いをいたさなければならない状況が、とくにわが国の政治の舞台で生まれ、看過できない問題が生じています。大東亜戦争は侵略戦争でなく自存自衛のやむを得ないものと描き、南京大虐殺の事実を教科書に登場させなくしておいて、それを歓迎すると政府閣僚が発言したり、外務大臣が中国の歴史教育に干渉して、北京の抗日記念館の展示の変更を迫ると表明するなどということは、歴史の事実に虚偽を持ち込むもので到底世界では通用しません。人類で唯一、核兵器による大量虐殺の被害を受けた国の非核の国是を有する国の外務大臣としてアメリカ、スミソニアン博物館の展示、原爆投下を誇りとするエノラゲイ号の展示にこそ抗議すべきでありました。


 第2次大戦、太平洋・アジア戦争の本質は当時の大日本帝国の侵略戦争であったことを覆すことはできません。ヨーロッパでは、大日本帝国の軍事同盟相手ナチスドイツによるホロコースト犯罪を断罪することが現在のドイツ政府を含めて常識となっています。今年はアウシュビッツ解放60周年記念式典が行われましたが、歴史の教訓を明らかにする世界の流れは、あらゆるホロコースト・大量虐殺を許さず、なお是正されずにあるヒロシマ・ナガサキそしてイラクなどテロとその根絶を口実にした無差別大量虐殺の軍事行動への怒りにつながり、すべての戦争を違法と断罪し拒否するものとなっています。


 わが国の政治状況は、こうした世界の流れに逆行し世界に誇るべき日本国憲法の理念を掘り崩し、戦争ができる国へ向けて憲法を改悪する思惑が政府与党の自民・公明両党と二大政党として対抗しているはずの民主党で一致し、これに対し党派を超えて憲法擁護の運動が「9条の会」などに見るように広範な国民世論が対抗している状況が生まれ、政治のあり方があらためて問われなければならないものとなっています。私は、こうした政治状況の中で地方自治体として加古川市のあり方に問題を提起し、市長と教育長に基本的な政治姿勢をふくめて御所見を求めるものであります。



1.市長の基本的政治姿勢について

1)憲法を生かす取り組みについて

 わが国をして戦争を続けさせた戦前の憲法は大日本帝国憲法でした。この憲法は天皇を主権者とし、その主語は朕つまり天皇自身でした。その憲法を生かす道は天皇の政治の推進にほかなりませんでした。これに対し、現在の日本国憲法の主役は国民で主語は「われら国民」であり、国民のための政治を国民が選んだ公務員にさせるというものであります。憲法は国民の諸権利を掲げすべての公務員に憲法の尊重、擁護義務を明記しています。地方自治体には憲法に規定された地方自治の本旨とその理念に基づく地方自治法をいかに生かすかが問われるものであります。市長は市政にあたり、この憲法を生かす取り組みについてどのような御所見をお持ちか、また、最近の憲法論議についてどのように受け止めておられるのか、あわせて答弁を求めるものであります。


 2)「国民保護法」への対応について

 2年前に始められたイラク戦争はイギリスの医療専門家団体が10万人以上もの死亡を生み出しており、その半数は女性と子どもだったと報告されています。サマワの自衛隊は憲法に制約されて戦闘に参加できませんがこれを変えて戦争に参加することが憲法改定の主な目的と先ほど申し上げました。その国内条件整備として、すでに有事法制すなわち「国民保護法」が制定され、いよいよ自治体も戦争協力のための計画づくりが迫られる状況にあります。また、町内会、自主防災組織とともに自治体が連携しての有事訓練も検討されております。こうした中で、自衛隊と自治体の連携・協力関係強化が推進され、自衛官募集の重点自治体の指定、中学校卒業予定生徒を対象とする自衛隊生徒募集への町内会組織動員が進められ、当市でも受託事務を逸脱する事務協力が行われ、市民から抗議の声が上がりました。「国民保護法」の受け止めと対応には、こうした状況を熟慮したものが求められます。市長のご所見をお聞かせ下さい。


 3)「三位一体改革」への対応について

 小泉内閣が推進している三位一体改革は、地方自治の本旨と相容れないものであることが、いよいよ明らかになりつつあります。今年1月中頃、自治・分権ジャーナリストの会という団体が三位一体改革セミナーを開きましたが、そこに出席した政府担当者の発言には看過できない問題があります。交付税が受益と負担の関係を断ち切っている、地方財政計画の歳出を絞れば不交付団体を増やせる、地方は国に税源移譲を求める前に何故増税しないのか、結局地方交付税が多すぎるから地方議会が税論議をしない。これは財務省主計官の発言です。地方自治制度についての認識を疑わせるものですが、このような認識のもとに補助金・交付税削減論議が行われている訳で、地方自治体としての対応が問われるところであります。政府は昨年の閣議で「今後の行政改革の方針」を決定していますが、そこでは市町村合併と地方行革の推進が強調され、民間委託推進や市場化テスト実施などを地方自治体に求めています。
  地方交付税は本来地方の固有財源であって、仮に自主財源比率が10%程度ということも制度本来ありえる姿であります。国がこの本来の趣旨をゆがめてきたことこそ問題の根源にあり、安易に住民に税負担を求めることがあってはならないのであります。三位一体改革の本質を見極めた対応が求められるところであり、市長の答弁を求めるものであります。


 4)行財政改革のあり方について

 どんな事業においても改革は必要であり、それなくして進歩・発展はありません。しかし、三位一体改革が描く改革は、そういうものとは言えません。当市の進める行財政改革のあり方はどう評価されるべきか。いま、改革として推進していることは自治体のあり方として妥当なのか問いたいと思います。
  保育園の民間移譲、学校給食の民間委託、幼稚園の統廃合、老人福祉施設の廃止、障害者への経済的支援の廃止などは果たして改革と言えるのか。私は大きな疑問とし、本来求められる改革とは正反対ではないかと指摘するものであります。1960年代後半からの高度経済成長政策は、90年代に入って地方自治体をまるで開発会社のような姿に変え、その結果の財政破綻が問題の本質であります。求められる改革は、そこからの転換であり、改革の目的は住民サービス向上と福祉・教育の充実にあるはずであります。市長の行財政改革のあり方についてのご所見を求めます。



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2.施政方針と新年度予算について

 今議会の冒頭に表明された市長の施政方針演説と新年度予算の提案説明について当市の現状と課題に立脚したご所見を求め、それらが新年度予算にどのように反映されているのか明らかにするよう求めるものであります。

 1)施政の理念の具体化について

 市長は「行政は市民の幸せのためにある」との信念を明らかにし、「市民福祉の向上を市政運営の最優先課題とする」との決意を施政方針で示されました。この施政の理念は自治体のあり方の理念として当然のものですが、市長がこうした理念を明らかにされていることを歓迎するものであり、評価されるべきと受け止めています。
  そこで、その理念をどのように具体化されようとしているのか、ご所見を求めたいと思います。施政方針で示された事業において、交通ネットワークの形成、ゾーンバス「かこバス」は高い評価を得ており、西北部への展開が検討されていることに期待しています。残念なことに議会の多数は「カネがかかる」とこの事業に否定的ですが、こんな姿勢には市民から批判が出ると思いますので、勇気を持ってすすめてもらいたいと思います。新たに実施される3歳未満の乳幼児の医療費を無料にする施策は市長の理念の具体化の一つとして歓迎するものであります。
  しかし、国の悪政のもと、市民のくらしは厳しくなり、子育てと教育、福祉の充実への要求は切実さを増しています。自治体をめぐる状況も困難さを増している中で、市長の決意の具体化には様々な障害が避けられません。自治体として国の施策にもっと明確な意思表示が求められます。現下の状況の下で施政の理念の具体化について市長の抱負をあらためて表明されるよう求めます。


 2)収入減、負担増に苦しむ市民への施策について

 配偶者特別控除、老年者控除の廃止・縮小で市民の収入が減り負担が増えています。今年の年金の通知はがきを見た市民の中には、これまでは無かった税金が新たにかけられ、介護保険料などの負担がかなり大きくなっていることに衝撃を受ける方が少なくありません。今の政治が続く限り、定率減税の廃止・消費税の増税が市民を襲い市民の収入が減り負担が増え、市民の多くが貧困化することは避けられません。その上、兵庫県が新しく一人当たり800円の県民緑税を導入するという状況であります。
  この現状をどのように見、分析して市政に反映させるのか、今後の見通しを含めてご所見を求めるものであります。


 3)市民意識調査に表れた市民の声にどう応えるかについて

 このたび行われた平成16年度市民意識調査の報告についてでありますが、10%以上の方が市外に転居したいとされており、その理由として大気汚染、騒音、振動などの生活環境が第一に挙げられていること。よい商店や病院が少なく日常生活が不便とか通勤・通学の不便などが上位にあることは注目しなければならないものです。自転車駐輪場について現在の駅周辺駐輪場は有料施設を主役にするという施策には疑問を呈してきましたが、あらためて見直しを求めるものであります。副都心に位置づけられている東加古川駅周辺の魅力や交通の便利さに対する満足度が低くワースト5位以内にあるなど、かなり具体的に市政の課題が提起されています。調査活動は評価されるものですが、調査結果に表れた市民の声にどう応えるかが重要であります。ご所見をお答え下さい。


4)商工業と農業の振興について

 商工業の振興の施策について、制度融資や住宅リフォーム補助など他市に比較して先進的役割を果たしている施策はもっと評価されるべきと思います。しかし、国政の現状が生み出す地域経済の諸問題には新たな対応が求められます。近年、郊外型大型店舗の進出・展開はさらに激しくなり、旧浜国道南の神戸製鋼前に進出した複合型大形商業施設や東郵便局西に進出した衣料・食料商業施設は他府県から進出しています。以前から当市は郊外型大型商業施設の進出が全国的にも高く、これと軌を一にするかのように郊外型の大型パチンコ店が全国トップレベルで進出しています。これを放置したままでは都心形成や中心市街地活性化は成り立たなくなるのではありませんか。人口比のパチンコ台数は全国平均より2割以上多いと思います。こうした状況にもはや手をこまぬいてはいられません。市内商工業の振興の課題として全国の自治体でも、街づくりの課題と関連して位置づけられ、取り組みが強められています。仙台市は大規模小売店舗立地法に基づく勧告を出すだけでなく、法に欠落している深夜営業による青少年への影響について要望書を業者に出すという努力で成果を挙げています。福島県では、自治体・商工会・住民の共同の取り組みで県を動かし、大型店の出店攻勢から町を守る努力が身を結んでいます。


 次に農業の振興について、現下の政治は自国農業を破壊する政策を続けており、自治体としての施策には大きな決断が求められます。当市の農地は年々荒廃が進み、放棄田は増加の一途をたどっています。市内の耕作地はその半分の面積が失われる事態にあり、米作の主力産品は最近の酒造業界の方向が変わり銘柄を変更する状況と聞きました。地域農業の維持は地域経済の上でも環境の上でも重要であります。根本的には農産物の価格補償、農業者の所得保障が日本農業を成り立たせるために必要と考えます。それを根本にした施策を求めるものでありますが、営農組合の努力や黒豆作付けなど取り組みの現状と抜本的な農業振興の施策について、商工業の振興と合わせご所見を求めるものであります。


5)障害者の実情に応える施策について

 様々な障害を持つ皆さんの実情は、諸分野の取り組みで少しずつ明らかになりつつありますが、その生活全般をふくむ実情は必ずしも表面化していません。身体・知的・精神・発達などの諸障害についての施策はこれからの課題の方が多いのであります。ところが、障害者福祉金の廃止や医療助成の削減など経済的支援の打ち切りが進められています。障害者施策が進展しているとされていますが、障害者の生活全般の実情を掌握してのことでしょうか疑問を呈するものであります。現在の生活と雇用などの将来への不安の中におかれている障害者の実情に思いをはせて、それに応える施策こそ求められるのであります。
  障害者の実情に応える施策をすすめる上で障害者団体との協議など障害者の皆さんの要望をお聞きする機会をもっとつくり、その声を施策に生かすことを求め、答弁を求めます。


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3.安全・安心の街づくりについて

 近年の凶悪な事件が伝えられ、自然災害の猛威にさらされる中で安全な町で安心して暮らすことを願うのは市民みんなのものであります。市民意識調査にもそれは反映されています。安全・安心の街づくりについて、一方で要塞化・警察監視型社会でよいかという問題もあります。これらについてのご所見を求めるものであります。

 1)自然災害から市民生活をいかに守るかについて

 昨年は新潟中越地震、連続した大型台風など自然災害が列島を襲い当市の被害も甚大なものでしたが、年末のインドネシア・スマトラ島沖大地震と大津波は被災500万人以上、死者30万人以上という悲惨な災害となり、あらためて自然災害から市民生活をいかに守るかに思いをいたさせるものであります。
  当市での主な台風被害は暴風による家屋や農作物、農業施設の被害と河川氾濫及び排水能力の不足による浸水被害でした。河川の氾濫が危険指定の無い川で発生したこと。排水能力不足が問題になってきながら諸事情で解決できていないことなど課題があらためて浮き彫りになっています。地震については活動期にあると指摘され山崎断層を震源とする直下型地震の確率が大きくなっているとの情報もありますが、耐震補強はどれほど進んでいるでしょうか。公共施設、避難場所となる学校の耐震化もようやく過半を超えたところであります。


2)社会の安定をはかる取り組みについて

 犯罪防止のため警察など防犯の強化は当然であります。しかし、社会の安定が図られなければ取り締まりだけで安全・安心の街づくりはできません。社会の安定は何によってもたらされるのでありましょうか。民主主義の度合いに関わることですが、すべての人が人として尊重され社会の連帯が押し付けでなく機能することが望まれます。その土台として生活の不安が将来にわたって解消する方向に向かっていると実感できることが求められます。負担が増え収入が減るという現在の政治状況はそれを困難にしています。自治体としての取り組みには限界があるかと思いますが、少なくとも将来不安につながる施策は行わず不安解消に役立つ施策をとるべきであります。先日、テレビで放映され大きな反響を呼んだのは「フリーター漂流」と題する特別番組で、それは青年たちの「請負会社」における働かされようの実態を暴露したものでした。それは安易なフリーター論を吹き飛ばす衝撃をもたらし、絶望的とも言える無権利で非人間的な働かされ方を示していました。ここにはニート問題の本質に横たわる社会の病理現象が現れており、効率と利益のあくなき追求の行き着く先があります。青年にこのような未来しか用意できない社会に安定は望めるでありましょうか。お互いに考えたい問題と思います。


3)医療と介護の充実をはかる施策について

 医療について国民健康保険の医療費負担を法律の趣旨に則って支払い猶予、減免の制度的整備を求めてきました。これは検討課題とされながら未だに具体化されておりません。一方、地域医療にとって重大な問題であるはずの県立病院の移転について、市内北部にとどまり高度医療に応える前進面が強調されながら、市中心部の医療空白の心配がほとんど語られず、その対応がまったく無いように思います。市長はどうお考えでしょうか。
介護保険について国の制度見直しは、さらに安心して老後を迎えるには程遠くするもので、負担を重くし、介護の条件を改悪するものです。年金から一方的に介護保険料を徴収されている高齢者の皆さんから「介護の世話になるつもりは無い、介護保険から脱退させろ」との声が上がるのは当然と思います。国の制度でありますが保険者としての自治体の姿勢も問われるところであります。介護保険の改悪に対応する当市の対応について市長のご所見を求めます。


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4.行政の透明性と公正・公平について

行政情報の公開は時代の流れですが、私は当市における対応のさらなる充実を求め取り上げるものであります。

1)行政情報の公開、説明責任について

 市長は常に行政情報の公開、説明責任を積極的に進める態度を表明され、近年の取り組みにはその表れが見受けられます。しかし、市行政の情報公開と説明責任について多くの課題が残されていると思います。私は、相生市で試みられている公職者からの要望内容とそれへの対応の公開について提案したことがあります。最近、県警が議会に捜査協力を要請するような事態が生まれましたが、様々な要求を公開することは不詳事の防止にも効果があると考えます。そもそも個人情報保護の理念は市民のプライバシーなど人権を守り自己決定を尊重することであります。その点で住民基本台帳カードによるネットシステムは住民の自身の情報の処理について自己決定を侵害していることに痛痒を感じないとする立場から個人情報保護の理念は出てこないものであります。
  行政情報の公開について個人情報保護との関係を整理し、積極的に説明責任を発揮されるよう求めるものであります。


2)オンブズパーソン制度の導入について

 私は、八女市を視察してこの制度の有用性を実感し導入を提案しましたが、近年の市をめぐる事態はますますその必要性を増していると思います。市関係機関と住民とのトラブルが増加しており訴訟に発展するケースも出ており、中には事実上敗訴の事件もあります。そして、そのようなトラブルに当該部署の職員が大きなエネルギーを使い弁護士依頼の費用も大きなものになっています。オンブズパーソン制度はそうした問題を第三者的機関として解決に役割を果たす可能性があると思うものであります。ご所見を求めます。



5.教育行政について

 憲法と一体で平和の理念に沿う教育行政の柱、教育基本法も憲法改悪をめざす勢力により改悪攻撃を受けています。歴史の事実を覆す「新しい歴史教科書」を採用させようとする圧力もますます強くなっています。戦前の大日本帝国憲法と一体をなす教育勅語の理念への反動に対し、再び子どもたちを戦場に送らない思いで憲法と教育基本法を守り、歴史の事実の認識に立って子どもたちを主人公とする学校教育を求める声も大きくなっています。こうした教育行政をめぐる情勢を明らかにし、当市の教育行政について質問するものであります。

1)教育基本法を生かす取り組みについて

 教育基本法は、憲法に示された民主的で文化的な国家を建設して世界の平和と人類の福祉に貢献するため、教育の力にその根本的な道を求めて制定されたものです。個人の尊厳を重んじ真理と平和を求める人間への成長を期して普遍的で個性豊かな文化の創造をめざす教育の推進をめざすものであります。この理念のもとに制定され第1条から第11条まで、簡潔で豊かな高い理念を具体化しています。しかし、教育行政の現状はこの理念をどう生かして来たのでありましょうか。教育指導要領や行政通達などは本当に教育基本法の理念を具体化するものになっているでしょうか。私は、必ずしもそうなっていない。いや、教育基本法の理念を蹂躙する事態さえ生んでいる現状があると認識するものであります。
  その極端な例が東京都の教育行政であります。学校の卒業式における君が代斉唱・日の丸掲揚とその尊重押し付けと、それを批判するものに対する常軌を逸した弾圧とも言うべき処分の強行は行政当局の通達が始まりでした。その当局の一人は天皇に誇らしげに全国にこうしたことを広げる旨を告げてたしなめられたことが報道されています。その渦中にあった都立高校の校長だった人が校長連絡会での事細かな指示通達に対し「そこまでやるか」と思ったこと。処分や排除は教育現場になじまないというのが多数の校長の思いであったこと。結局、細かく指示を徹底的に行う行政通達に抵抗できなかったことに悔いと怒りが残ったことを述懐しています。こんな屈辱的な思いを現場に抱かせて崇高な教育基本法の理念が実現できるはずは無いではありませんか。
  兵庫県の教育行政はそれほど極端ではありませんが、教育指導要領と通達の絶対化が無いとはいえません。現に、当市でもすべての小・中学校の卒業式などで日の丸掲揚・君が代斉唱が徹底されているのであります。また、広島県の教育行政が露骨な「新しい歴史教科書」採択への流れ作りに加担した問題が発生しており、教育基本法の理念を教育行政に生かすことには、困難な状況があると認識しています。そこで、当市での教育基本法を生かす取り組みについてのご所見を求めるものであります。


2)教育条件整備の促進について

 教育基本法が、その第10条で唯一、教育行政の任務として具体的に求めているのが教育条件の整備促進であります。東京都の教育行政は多くの自治体が取り組む少人数学級、30人学級を拒絶する姿勢に固執していますが、教育基本法の理念に対する姿勢と共通するものであります。
  当市の「にこにこ学級」少人数学級の取り組みや耐震対策などは条件整備の努力と評価されるものですが、到達は満足できるものではありません。30人学級をすでに実施する自治体が増えつつあり、教育設備とともに机や椅子にたいする財政措置の位置づけを確立する自治体もあります。今後の耐震の推進、設備・施設の整備充実、障害児教育、30人学級体制など行き届いた教育条件整備に十分な財政措置を要求して求めて答弁を求めます。


3)子どもたちを主人公とする学校教育の推進につい

 学校教育の主人公は子どもたちであります。教師は、この子どもたちの人格の完成をめざし、平和的な国家および社会の形成者として真理と正義を愛し、個人の価値を尊び、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を担う崇高な任務を持っています。教育行政はそのための条件整備が求められているのであります。しかし、教育行政の歪みがこれを阻害している現状が現れています。一つは、子どもの学力が低下したと言われる事態です。単に点数が低下したというより、学力の質が問題になっています。算数では計算は得意でも問題を解釈して数式を適用することは苦手の傾向が言われます。物体の質量の理解や光学的なプリズムの分光の認識が弱い傾向も指摘されています。学習指導要領が質量の理解を後回しにするなど教材の採用まで拘束して学校現場を縛っている弊害も指摘されています。学力低下であわてて「ユトリ教育」見直しなど朝令暮改との批判論調も出ていますが、子どもたちを主人公とする学校教育のために行政がなすべき条件整備を真剣に追及するべき時と考えます。ご所見を求めます。


4)地域に支えられた安全な学校づくりについて

 最も安全なはずの学校で凶悪な殺傷事件が発生していることに胸を痛めております。警備員の配置や防犯設備の整備などが必要ですが、これだけで安全な学校はできません。地域ぐるみの支えが必要です。防犯カメラの設置や防犯ブザーの配布も必要でありますが、地域コミュニティの形成があってこそ安全対策が生きてきます。それをどのようにして作り上げるか。広く議論される必要があります。
私は、住民・保護者・教育関係者の共同のための場、教育懇談会など子どもをめぐる悩みも喜びも共有できる取り組みができないかと考えています。地域に支えられた安全な学校づくりについてのご所見をお答え下さい。




2005/3 代表質問 ポイント

憲法

自衛隊 市内中学卒業生15人受験1人採用 全寮制 軍事訓練
自衛官募集重点市町設定 防衛庁人事局長→県
広報掲載、立て看板・タレ幕設置 法廷受託事務経費

施政方針・予算

ニート問題 「仕事につくことを諦めている」人も 市内の状況
小売商業調整特別措置法の活用 県による調査、勧告
障害者団体、障害者との協議の推進
公立保育園民営化の問題点 東京・大田区のトラブル 体罰



安全・安心

犯罪者の予防拘禁 更正のみち コンクリート殺人元少年の再犯



行政の透明性

奈良県香芝市 国保運営協議会審議資料不開示 議会の対応



教育基本法

学力 すべて国民は等しく・・教育を受ける機会



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