市議会報告

年4回の定例議会と7〜8月に開かれる臨時議会の概要を報告します。
民報かこがわ」で詳しく報告しますので、そちらもぜひ、ご覧下さい。

2005年6月定例議会 中村議員[一般質問]


 国会で審議中の「障害者自立支援法案」は全国の障害者と家族2500万人に影響を与える法案です。その内容は自立支援の名で、自立をはばみ、障害者の、くらし、夢さえも奪いかねないものです。地方議会でも真剣な議論が行われることを願って、その内容と問題点について質問をいたします。



(1)制度変革の具体的な説明が十分なされたでしょうか。

 これまでの障害者施策を大きくかえる新法案であるにもかかわらず、あまりにも短期間で結論が出され、制度改革の具体的な説明が障害者当事者におこなわれないまま、その意見を十分反映することもなしに、いきなり国会での審議が始まりました。政府は、なぜ、法案の成立をこんなに急ぐのでしょうか。2年前に始まった支援費制度が、2年連続の予算不足に陥ったことが直接の原因です。財政論が基本となった改革提案といわざるを得ません。やっと広がり始めた障害者支援とその枠組みを、どう拡充していくかという視点が抜け落ちています。制度変革の具体的説明が、当事者、家族、自治体に十分なされたとお思いでしょうか。



(2)「応益負担」導入はサービス利用を困難にします。

 この法案の最大の問題は障害者に大きな負担増がおしつけられようとしていることです。これまで、障害者が施設や在宅で福祉サービスを利用する場合、障害者本人の所得に応じて利用料がきまる応能負担でした。ところが、これを根本から変え原則利用料の一割を負担する「応益負担」にするというのです。政府は「持続可能な制度にするため」だといいます。障害者は障害基礎年金だけの収入、作業所の手当が月1万円にも満たない、こんな人が多く、住民税非課税世帯が圧倒的です。いまでもギリギリの生活なのに生活費を削るか、サービス利用をやめるかを迫られることになります。「応益負担」では、重度の障害であればあるほど負担が重くなります。サービス利用が困難にならないでしょうか。



(3)そのうえ利用料を「同一生計世帯」で負担させようとしています。

 障害者本人が無収入であっても同居している家族に収入があれば負担させる仕組みです。親の少ない年金からも利用料が取り立てられます。配偶者に利用負担がかかるのでは結婚も躊躇せざるをえません。現行の支援費制度では扶養義務から親や兄弟ははずされています。今回の「同一生計」の考え方はまったくの逆行といわなければなりません。実質的な扶養義務強化になるのではないでしょうか。



(4)障害施策の実施主体が市町村に一元化され、その責任が拡大されます。

 その実施にあたっては市町村ごとに「障害者計画」の作成が義務化され、その数値目標を前提として事業量や補助金が確定される仕組みになります。「障害者計画」の位置づけが決定的なものになります。国が財政削減を最優先にすすめ、縮小された予算のなかで対応を迫られる事態になります。市町村の財政事情に左右され、ナショナルミニマムは維持されるのか、市町村格差は助長されないかと大きな懸念を抱きます。また、介護保険制度ではほとんどの自治体が事業の実施を事業者に依存し、行政では実態が分からなくなっているのが現状です。同様の事態が障害者の分野で生じれば、実際の必要量やサービス内容へのニーズをどのようなかたちで把握し、かつ計画を立てることができるのかきわめて不安です。「障害者の大切にされる社会はみんなを大切にする社会」です。加古川市がどう対応されるのか。その姿勢をお聞きいたします。



再質問をいたします。

 障害者施策に「応益負担」導入は、はあまりにも乱暴だと思われませんか。
現在ホームヘルプ利用者の95%が無料です。これが厚労省の試算で月額8400円にもなります。通所施設利用は月額平均1000円から、19倍の約19、000円になる、これも厚労省が試算しています。
しかも、この新法案は、医療関係はこの10月から、福祉サービスの一部は来年の1月からスタートするとして、利用者負担を前提に、すでに今年度予算で約81億円減額決定してしまっています。どう思われますか。
  いま、加古川市障害者福祉金の廃止を知らされた人たちから、驚きやとまどいの声が寄せられています。


 「障害者が大切にされる社会はみんなを大切にする社会」と位置づけて、真剣な議論が行われることを願い、再質問にお答えを求めて質問を終わります。



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