市議会報告

年4回の定例議会と7〜8月に開かれる臨時議会の概要を報告します。
民報かこがわ」で詳しく報告しますので、そちらもぜひ、ご覧下さい。

2005年6月定例議会 山川議員[一般質問]


 JR福知山線事故から早1ヶ月以上が経過しました。あらためて亡くなられた方々のご冥福を祈り多くの被害者の皆さんにお見舞いを申し上げるものです。この事故の背景に国鉄の分割民営化、国労や全動労の組合員に対する非人間的な差別、1047人に上る事実上の解雇が影を落としていることが、ようやくマスコミにも現れました。わが国と社会のありようが問われていることが誰の目にも見える状況であります。中国の反日デモや韓国などアジア諸国からの批判の強まりのもとで日本外交は行き詰まり、国内では7年連続で自殺者が3万人を超え、過酷な働かされ方の異常さ、格差の拡大、社会保障の後退、税金などの負担の増大が、くらしの前途を不透明にしているのであります。神戸製鋼加古川工場における最近の死傷まで発生した事故の多発はそうした状況下に発生しております。



1.神戸製鋼所加古川製鉄所における事故多発について

 当市の海岸部は神戸製鋼をふくむ石油化学コンビナートが全面占有し「石防地区」に指定されています。ここでの災害は平成15年に6件で、そのうち神戸製鋼は5件。平成16年は3件で神戸製鋼1件でした。ところが今年は5ヶ月で11件と多発し、しかも死亡・重傷事故が連続しています。直接の煤塵や大気汚染などの被害とともに周辺住民はもとより市民の多くが更なる重大事故につながらないかと不安を抱く事態です。わが党議員団は事態を重視して議会としての調査、そのための特別委員会設置を提案しました。こうした中で市長申し入れと議会決議がなされたところであります。



1)公害防止協定について

 兵庫県と加古川市は、神戸製鋼との間で「公害防止協定」を結んでいます。そこには事故の際の措置や煤塵、騒音等に対する補償等を求める項目があります。この協定が現在どのように機能しているのか、また、今回の一連の事故に対してどのような措置がとられたのかについて説明を求めます。党市議団は今回の事故の重要性に照らして現場の視察を神戸製鋼に求めましたが、現在まで受け入れの回答はありません。近隣町内会の役員さんたちへの説明など努力は伺えますが、今回の一連の事故については全市民への説明を求めるべきであり、市当局としてもそのような対応を求めるものであります。ご所見をお答え下さい。



2)事故多発の背景について

 最近数年に比べて事故が多発している背景はJR事故に通じるものを感じます。市民の不安もここにあると思います。党市議団は井筒、松崎両議員と共同して労働基準監督署に赴き調査状況等を聞きました。5月8日の死亡事故後すでに4回以上の立ち入り調査が行われているとのことです。バブル崩壊後のリストラにより職場でものが言えない雰囲気が作られ、安全のノウハウが低下している状況が、神戸製鋼などの職場に起こっているとの懸念が話し合われました。職場の中からも同様の声を耳にしています。また、施設の老朽化も認められているところであります。これらの状況が事故多発の背景にあると考えるものですが、ご所見をお聞かせ下さい。



2.住基ネット違憲判決について

 先月30日金沢地方裁判所は住基ネットからの離脱を認めると判決し、翌31日名古屋地裁は行政の主張を認める判決を出しました。高速増殖炉「もんじゅ」を容認する最高裁判決など裁判所への信頼をそこねるものもありますが、この問題を憲法の理念に照らしてどう見るべきか問いたいと思います。



1)憲法第13条 個人の尊重、自由の権利の尊重を求めること

 金沢地裁判決は住基ネットからの離脱を求める個人に対して、住所、氏名、生年月日、性別の4情報を全国ネットに配信する住基ネットは憲法13条に違反するという趣旨であります。住基ネットは住民の利便性のためとされますが、プライバシィについての自己決定権を侵害できないという判決は納得のいくものであります。便利になるから文句を言うなという驕りが行政に無かったか省みるべきであります。憲法第13条の「すべて国民は個人として尊重される」との規定は、プライバシィや環境権を当然包括するものであります。金沢地裁判決についてご所見をお聞かせ下さい。



2)ネットからの離脱要求への対応について

 未確定とは言えネットからの離脱を要求する住民に対して、国への情報提供の禁止と削除を命じた判決は画期的な意義を持っています。当市においてネットからの離脱を求める住民に対してどのように対応してきたのか、またこの判決を受けて対応を再検討する考えは無いのか。市長は行政執行に際し「憲法を最大限尊重する」旨を表明されています。住基ネットに対する住民の自己決定権を擁護することこそその表明に応えるものであります。ご所見をお聞かせ下さい。



3.中学校教科書の採択について

 今年は4年ごとに行われる中学校教科書採択の年です。当市でもそのために検定に合格した教科書について誰でも閲覧・縦覧できるように6月17日から7月6日まで市役所消防庁舎3階で展示されます。「新しい歴史教科書をつくる会」はこの縦覧への対応について会員に、扶桑社教科書採択反対への対策文書を出しています。戦争以外の記述の優れている点をアンケートに記入するよう指示しているのであり、当議会でも同様の議論がありました。
 中学校教科書の論議の際、「日本は天皇をいただいている尊い国」などという出所も不透明な言葉がアインシュタインの予言にあるとの話しも出ましたが、教科書採択に関わる人々に対して、採択の状況が形骸化していると決め付ける不当な発言があります。アインシュタインは草葉の陰で苦笑しているかもしれませんが、教科書採択の審議が形骸化しているとは、仮に「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書の採択が思うようにいかないことへのアセリがあったとしても、教科書採択に真剣に関わる人たちへの侮辱と感じました。私は、今の教科書検定には重大な問題があると考えるものですが、それは、かつて行われた軍国主義による教育破壊の復活を許さず憲法と教育基本法に基づき歴史の真実に立脚した教育を求める故であり、教科書採択が厳正にこの立場を立つ様もとめる故であります。



1)アジアの「反日」の高まりについて

 中国の反日デモや韓国をはじめとしたアジア諸国での「反日」機運の高まりは、明らかに小泉首相の靖国参拝と新しい歴史教科書の検定合格と一部学校での採択が根本原因にあることは右を自認している人々を含めて誰もが認めています。反日の動きの中には暴動など容認できないものがあり、わが党は中国などに申し入れています。中曽根元首相が小泉首相に在任中は靖国参拝の中止を求めたそうですが、この状況認識についてご所見をお聞かせ下さい。



2)「つくる会」教科書と靖国史観について

 新しい歴史教科書をつくる会を便宜上つくる会と略させていただきますが、そこがつくる教科書特に歴史教科書は、第2次世界大戦、太平洋・アジア戦争を日本の侵略戦争と認めるのは自虐史観だとして排撃し、大東亜戦争は自存自衛の聖戦であり、この戦争はアジア諸国がヨーロッパ列強などの植民地支配から離脱するのに役立った。東京裁判は戦勝国が人類に対する罪、戦犯という濡れ衣を日本の指導者に押し付けた。という認識に立っています。この戦争観、歴史観は靖国神社のものであり、靖国史観というべきものであります。こういう靖国神社の戦争観、歴史観について小泉首相は、わが党の志位委員長に対し、指摘の通りという趣旨の答弁をしています。つくる会の歴史教科書には60年前の戦争に関し、侵略という用語をまったく使用していないとの指摘はこれを裏付ける事実の一つであります。このような「つくる会」の教科書の検定合格、採択は靖国史観の立場に立つことになるものであることを指摘し、ご所見を求めます。



4.行政への要求の公開について

 この議会に公共工事に関する告発文に関する100条委員会の報告が市民に非公開でなされました。これでは市政に対する市民の信頼回復はありえません。議会の役割への厳しい批判も免れないでしょう。わが党議員団は一貫して真相解明と透明性、公正・公平性を求めてきましたが、議会はそうした立場に立てませんでした。きわめて残念なことであります。 わが党が求めてきた行政の公開の徹底は多くの人々の求めるところとなり、多く自治体で改善が始まっています。そうした自治体に比べて遅れていると率直に指摘するものであります。



1)不当要求への対応について

 今回の告発文は業者自身の意志であるとの100条委での証言があります。文書改ざんへの協力の見返りに約1億5000万円という巨額の入札すべき工事を1社随契にするよう要求し、市がこれに応じたのは問題だと告発したというのであります。市当局はこれを認めていませんが、一方の当事者が告発という形で自白したということになります。市のミスの隠蔽に協力した見返りを求めるのは不当要求にならないのか。ご見解を求めます。



2)情報公開の徹底について

 市と議会の倫理条例が制定されたことは不当要求の排除に貢献することは認められます。しかし、これまでの事件を省みればそれで十分とはとても言えません。行政への要求はすべて公開する。それへの対応もすべて公開することこそ抜本的な対策であります。およそ公共の事務に関することを公開しないことは公務に関わる者としてあってはならないことです。行政情報の公開の徹底について答弁を求めます。



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