市議会報告

年4回の定例議会と7〜8月に開かれる臨時議会の概要を報告します。
民報かこがわ」で詳しく報告しますので、そちらもぜひ、ご覧下さい。

9月議会報告 広瀬議員一般質問



1.アスベストの健康被害について

  6月に、石綿(アスベスト)製品を製造していたメーカー(クボタ・ニチアスなど)から、製造工場労働者および工場周辺住民に、肺がんや中皮腫による死亡事例など、深刻な健康被害が出ている事態が相次いで発表され、住民の不安が大きく高まっています。
  アスベスト問題は、1972年にはILO(国際労働機関)でアスベストによる職業ガンが公認されるなど、アスベストの被害はずっと前から指摘され、じん肺法、大気汚染防止法、特定化学物質障害予防規則のなかで対策が必要とされていました。
 これまでにも、被害者とその家族、医療関係者などによって、対策と補償を求める運動が取り組まれており、わが党の国会議員団も30年以上も前の1972年6月に労働者の健康被害や環境対策について国会で追及しています。 
  この間、急にアスベスト問題が大きく取り上げられるようになった背景に、ILO162号条約(石綿の使用における安全に関する条約)の批准についての国会審議が行われることになったことがあります。 この条約は1986年に採択され、1989年に発効していますが、日本政府はアスベスト使用禁止の国内法の整備を怠り、国際条約が出来てから19年も批准していませんでした。 この国会審議を前に、クボタやニチアスなどが使用状況や被害実態について、みずから公表する方向に転換したわけです。
  アスベストの被害実態は日々新しい状況が報じられており、非常に広範囲なものであることが明らかになっています。今日は大津市役所玄関に毒性の強い青石綿が使用されていたと報じられました。 石綿製品の製造や石綿吹き付けなど工事段階での労災死亡は531人にのぼっています。アスベストの吹きつけ作業は、1975年に原則禁止になっていますが、石綿の切断作業時に呼吸用の防護具、保護衣の使用が義務づけられたのは、1995年からでこの間20年が経過しています。製造工程で働いていた人のほかに、現場のアスベスト吹きつけ作業に携わっていた人、吹きつけアスベストのあるところで働いていた人、研究所員、営業マンにも被害者が出ていることがメーカーの資料であきらかにされています。造船関係の職場には多くのアスベストが使われていますが日本郵船の船員の死亡に労災認定が出され、造船会社で61人も労災死した方が出ています。
  石綿の付着した衣服に接していた労働者の家族、石綿製品製造工場の周辺住民への被害も明らかになっています。尼崎のクボタ神崎工場周辺では、31人の住民がアスベストが主な原因とされている中皮腫で亡くなっています。 
  また、人口動態調査によると、中皮腫による死者は政府が統計をとりはじめた1995年以降の9年間で6,000人を超えていますが、この中で「アスベストによる中皮腫」と労災認定を受けているのは、わずか284人にすぎません。アスベストが原因と国や企業に認められないまま死亡した人が、相当数にのぼっていることは明らかです。
  クボタやニチアスの資料によると、9割は、天井・壁材・スレート瓦などの建築材に使われていますがその他、工業用品から電気製品、日用品まで約3,000種の製品に使われているようです。水道管(石綿管)や屋根や壁に使用する石膏ボード(石綿5〜10%含有)、パッキン(40〜90%含有)などが製造されています。子どもの自転車のブレーキ部にも使われていたようです。石綿肺がん・中皮腫の症例は海外では60年代から、国内では60年代末に紹介され、政府も確認していました。石綿による深刻な被害が出ることを知りながら、石綿使用禁止措置を遅らせた、政府の責任は重大です。エイズ問題における非加熱製剤などこれまでの薬害の被害に通じるものを感じます。
  こういう事態となって、自治体としては、市民の健康を守るために、考えられる対応を機敏に行われていると思います。ここで、改めて、当市としては、アスベスト問題についてどのように認識され、市民の不安に答える取組みなどについてどのように進めてこられたのか、お聞かせください。また、石綿がどこにどの程度使われているかを正確に把握することは不可欠の課題であると思いますがこれまでの調査でどこまで進展しているのか、お聞き致します。小中学校、体育館、勤労会館、駐車場などの壁面吹きつけ材の調査をされてこられましたが、市の水道管のアスベスト管はどのくらい布設され、現在はどうなっていますか。アスベスト管の健康への影響はあるのか。カラーベストは、全国の一戸建て住宅500万戸、5軒に1軒程度で現在も使用されていると報道されました。一般住宅の破損や解体時に石綿が飛散して健康被害が及ぶ恐れがあると心配されています。当市にはカラーベスト瓦の住宅がどのくらいあるのか、その建物が解体される場合の石綿飛散防止のために、どのような被害拡大防止の対策を考えておられるのかお聞かせください。




2.加古川養護学校職員の増員について

 加古川養護学校は改築され、先進的設備を備えた施設として整備されました。視察させていただきましたが、障害者の体質にも配慮され窓ガラスは紫外線カット仕様、シャワー付き浴槽、障害に併せたトイレ、11月まで利用できる温水プールは床暖房も整備され、障害者の機能訓練やリハビリにも期待以上の効果が確認できると聞きます。近隣市町の障害児学級からの利用希望があり、硬直している身体が温水プールではのびのび出来て大喜びするそうです。また、各地から施設見学も相次ぎ、先進的な設備に感心されているというお話を伺いました。加古川養護学校の改築に際し、障害児教育に対する深い認識に基づいて計画が進められたものと思い、関係者のみなさまに感謝致します。その認識の上にたって、生徒の現状と教職員の健康、事故防止、教育内容の充実などの観点から教職員の増員についてお聞きいたします。
 まず、加古川養護学校の生徒の現状について
加古川養護学校では、視力障害、聴力障害、言語障害などの単一障害の児童・生徒が少なく、全体として複数の障害を併せ持つ重複障害の子でもが多くなってきています。またその障害も重度化してきています。そして、痰の吸引や経管栄養など日常的に医療的ケアの必要な子どもが平成8年度の15.9%から平成16年度は30.8%と倍近くに増えています。
 1997年に教職員が医師による医療ケアの研修を受け、1998年に看護婦が配置されて、人工呼吸器をつけた児童の入学が実現しています。
 このように、障害の重度化、重複化が進み、併せて医療的ケアの必要な児童・生徒が増え、児童・生徒1人に教員1人のマンツーマン体制が必要となっています。医療的ケアの必要な児童・生徒については2人で対応しなければならない場合も多くなっています。しかし、小学部でも、児童・29人、教員23人ではマンツーマン体制が取れず、「職員の健康破壊が進み、止む無く休職せざるを得ない状況です」との声を聞きます。腰、肩、首、腕の痛みを感じている者が90%を超えていて、腰痛の予防バンドをして働いています。   今年度の健康検診では、再検査が30%になっていると聞きました。これでは児童・生徒のこれからの教育と医療を総合的に補償し、環境の改善を図ることは望めないと思いますがこのような現状について、どのように認識されておられるのかお聞かせください。
 つぎに、教育条件の改善と教職員の補充についてお考えをお聞かせください。
さきに申しあげましたような子どもたちの実態から、マンツーマン以上の指導体制の確保が必要であり、教職員の健康を考える上でも教職員と介助員の増員が必要であると思われます。また、特別支援教育の中で、養護学校の障害児教育センターとしての役割、小、中学校への支援が求められていますが「このような現状では到底答えることは出来ない。」との声もきかれます。
 職員の基準は充たしているとしていますが、障害の重度化、重複化が進む中で、いままでの基準では、充分なケアができず現状にとどまることになります。日々の教育実践のなかで、改善と工夫がなされ、教育内容の充実がはかられ、小説の舞台となるような教育がおこなわれてきたものとおもいます。そのためにも、教職員の増員が必要と考えますが今後の計画や考え方をお聞かせください。



再質問

 学校で理科の授業において使用される石綿つきの金網や学校給食の調理時に使用する耐熱手袋でアスベストが含まれる製品があるということについて代替え製品に取り組まれるようにとの通知がなされているようですが代替品は考えておられるのでしょうか。

 障害の重度化、重複化が進む中で、いままでの基準では、充分なケアができず職員の健康も守れません。養護学校では、職員の不足によっては子どもの命を守れるかどうかにもつながります。言葉が話せない、体が自由に動かせない子どもたちにとって職員が頼りです。教職員の増員を要望して質問を終わります。






 
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