市議会報告

年4回の定例議会と7〜8月に開かれる臨時議会の概要を報告します。
民報かこがわ」で詳しく報告しますので、そちらもぜひ、ご覧下さい。

3月議会報告 中村議員一般質問



公立図書館への指定管理者制度適用の問題点について

 今回総合文化センター図書館を教育委員会に移管し、直営で行う議案が出されていますが、第三次行革緊急行動計画によるとウエルネス図書館、海洋文化センター図書館は21年度より公募による指定管理者制度を導入するとなっています。株式会社など民間企業に管理をゆだねるということになります。極端な場合ベストセラーを無料で読めるだけの場になりかねません。社団法人日本図書館協会は「指定管理者制度の適用は公立図書館の目的達成に有効とはいえず、基本的になじまないものと考える」との見解を発表しています。地方自治法242条の2第3項は「公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるとき」に指定管理者制度を適用する、としています。
図書館への指定管理者制度適用については、公の施設の目的を効果的に達成するため必要か、また住民サービスの向上に資するかどうか、十分な検討が必要であると考え質問をいたします。


(1)教育機関としての認識について

  図書館は教育機関として位置づけられています。単なる物的施設ではなく、職員がいることが要件であり教育委員会の管理を受けつつ、図書館自らの意志を持って事業を行うことが求められます。資料の選定が他からの干渉を受けることなく、図書館が独自に方針、基準を持っておこなう根拠のひとつです。図書館は教育機関との認識をお伺いしておきたいと思います。


(2)無料の原則について

  図書館法第17条に無料の原則があり、入館料その他図書館利用に対するいかなる対価も徴収してはならないとしています。この原則があればこそ地域住民の情報や知識の入手など最低限の文化的基盤が保障され、住民の要求をふまえたさまざまな、豊かな図書館サービスが実現されてきました。図書館は市場化にはなじまないと考えますがいかがでしょうか。


(3)連携協力によるサービス提供について

 公立図書館は国会図書館、県立、他の公共図書館などと連携協力によっておこなわれています。資料の相互貸借だけでなく資料の分担保存、レファレンス事例の収集、司書や館長の研修等多岐にわたる連携協力の事業が行われ、その連携協力のネットワークの形成が重要な柱と位置づけされています。複数の「公の施設」が日常的な関係をもって管理運営されている実例は実際には図書館以外にはないと思われます。図書館の特質であり他の公の施設との違いであると思われますがいかがでしょうか。
 また、市内4図書館のうち2図書館で民間業者が指定管理者となれば図書館は一元的管理とはならず、予約システムなど図書館システムの構築、充実はどうなるのでしょう。資料や蔵書データの共有化を図ることが難しくなります。国会図書館などとの連携協力のネットワークはどう結ばれるのでしょうか。


(4)継続的な取り組みと管理代行期間の指定について

 指定管理者の導入に関しては管理代行させる期間を定めることとなっています。3年、5年がおおいと思われます。これは図書館にとってみると、事業の安定性、継続性、発展性にとって問題です。図書館サービスの充実のために中長期的な計画、目標をもつことが必要であり、3年、5年といった程度では成果があげられません。また、図書館資料の構築は長い年月を前提としておこなわれます。日々おこなわれている資料選定は、現にいる利用者の要求に応えるとともに将来の利用者のために収集し、保存しておくこともあわせて考え行われています。指定期間の限定でこの機能に深刻な断裂が起きる危険性があります。お考えを聞かせて下さい。


(5)個人情報保護の保障について

 先ごろ図書予約システムの不具合により個人情報が漏えいしました。再発の防止は当然ですが、図書館における個人情報の漏えいは思想信条の自由を侵害する重要な問題であるとおもいます。責任が重く問われるのは本の選択も情報の収集も公的機関であればこそ信頼し内心の自由をゆだねているからです。3年5年で管理が変わる指定管理者制度では責任の所在は曖昧にならざるを得ません。はたして安心して利用できるのでしょうか。市内の4図書館は運用システムで結ばれています。いったん民間企業が参入すれば、直営の図書館も同列に並びます。個人情報の保護の保障についてどう検討されたのでしょうか。
以上のような検討の視点からみると指定管理者制度を図書館に適用することは適切でないといわなければなりません。ご見解を伺います。


子どもの医療費助成について

(1)子どもを産み育てる世代の現状をどう見ているか。

  政府が労働者派遣法の連続改悪など労働法制の規制緩和をすすめたため正規雇用から非正規雇用への置き換えが急速にすすみ、雇用の二極化が所得格差を広げています。若者の2人に1人が非正規労働者です。フリーターの平均年収は106万円、正社員の三分の一です。労働時間の二極化もすすんでいます。ことに30代男性で週60時間以上働いている人の割合は93年は20.3%が04年には23.8%に増加しています。正社員は異常な長時間労働で働かされ、非正規社員は極端な低賃金と無権利の状態で働かされています。公平公正な社会でしょうか。若い人たちが将来設計を描きにくい社会がつくられてしまいました。
  第2ベビーブーム期に生まれた現在30歳前半の女性の半数以上が30歳までに赤ちゃんを産んでいないことが厚生労働省の人口動態統計特殊報告で分かりました。少子化が加速的に進み人口減少に拍車がかかる恐れがあると分析しています。
  小児科医志望者が激減しています。今年4月から大学病院などに勤務する医師のうち小児科医が3年前の55%になっているというのです。少子化との悪循環がいっそう起こることが予想されます。
  子どもを産み育てる世代はこんな時代を生きています。だからこそ、第2ベビーブーム期に生まれた世代が子どもを産み育てる年齢にある今こそ、有効な子育て支援策が求められます。希薄になった社会で子どもの病気ほど怖いものはありません。現状をどう見られていますか。


(2)明石市、小野市、稲美町など他市町の取り組みをどう見ているか

  政府与党医療改革協議会は医療制度改革大綱の中で乳幼児に対する自己負担軽減の対象年齢を3歳未満から義務教育就学前までに拡大するとしています。その実施時期を待たず県下の市町では独自の上乗せ施策で拡充をはかる動きが広がっています。明石市は今年7月から小学校入学前まで通院、入院とも完全無料化に拡充すると発表しました。小野市では昨年度から小学校入学前までの子どもの医療費を通院、入院ともに無料化していましたが、4月からは小学校3年生まで拡大、稲美町でも4月からは小学校入学前まで完全無料化を拡大し、さらに、7月から入院について中学校3年生まで対象とするとしています。12月議会で、私の拡大要求に、「加古川市は近隣他市より充実した内容である」と胸を張られました。いま近隣他市町の取り組みをどう見ておられますか。


(3)子育て支援策として就学前までの医療費無料化は求められているのではないか。

  昨日、市長は、山川議員の質問に答えて「母子家庭など福祉医療も一部負担をいただいているから乳幼児医療費助成の拡大はその辺を考慮して」とのご答弁をなさいました。
  ある母子家庭の母親からこんな訴えがあったところです。「インフルエンザにかかり親子二人で病院にいったら窓口で500円ずつ1000円。薬をもらったら500円ずつ1000円、2000円も払った。ワンコインだけの負担だといわれたけどワンコインは500円ではないことが今頃分かった。うっかり病院にいけない」こういうのです。胸の詰まる思いがしました。事情があり子どもと2人でけなげに生きる若い母親です。福祉医療が後退し、それまで無料だった母子家庭の医療費も一部負担が導入されました。子育て支援は親支援です。こんな声聞き逃す訳にはいきません。福祉医療を後退させたことがそもそも問題であり、そのために乳幼児医療費助成の拡大をためらうのは本末転倒ではありませんか。若い親にとってなにより安心なのは病気のときの応援です。国の拡充を待っていては一番人数が多い団塊ジュニアに有効な支援策として機能する時期が遅れます。いまこそ就学前までの医療費無料化を実施すべきだと思いますがいかがですか。
 これで壇上での質問は終わります。ご静聴ありがとうございました。

検討の結果、指定管理者制度を採らないとした倉敷市の方針を紹介します。
「図書館は、すべての市民の読書要求に応え、豊かな読書環境を創造し、心の安らぎを提供していく生涯学習の拠点施設です。読書活動を通じて子どもの豊かな感性や情操を育む子育て支援という重要な施策を担っています。これらの理由により市が直接管理運営することが最良の選択と考えます。」
同じく直営を選択した富士宮市は図書館協議会が「図書館の使命、図書館サービスの質的向上、図書館サービスの継続的な発展性の確保とうの観点から指定管理者制度は本質的になじまない」という意見具申を行っています。
住民参加、パブリックコメントを積極的求めていくという姿勢に期待をいたします。ところで、図書館運営への住民参加を制度的に保障する機関に意見を聞かれましたか
私は複合施設であっても技術的には可能との判断を持っています。公募までには3年間あります。ご検討、研究をお願いいたします。
直営で運営することが将来にわたって賢明な選択であると申し上げます。
私は市長の子育てに対する支援を評価しています。例えば、副都心の東加古川にウイズプラザと同じような子育て支援施設を開設されることを示されました。予防接種も細かい心遣いをなさいました。しかし、なんといっても子どもの医療費の助成は地方自治対として最大の支援策であると思います。私は県にも要請し負担をもとめるべきであると思います。市としても声をあげてほしいと思います。近隣市町に遅れることなく早急な実施を求めて質問を終わります。




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