年4回の定例議会と7〜8月に開かれる臨時議会の概要を報告します。
「民報かこがわ」で詳しく報告しますので、そちらもぜひ、ご覧下さい。
小泉政権の末期になって小泉内閣の進めてきた政治の様々な問題点が誰の目にも見えるようになって来ました。耐震偽装・BSEアメリカ産牛肉輸入・ライブドア、防衛施設庁を舞台にした官製談合そして社会的格差の拡大など、いずれも深刻な問題で一国の政府のあり方が問われるものであります。にもかかわらず小泉政権はこうした問題にまともに向き合おうとしていません。
このような政権が地方自治体の存在意義を失わせるような乱暴な施策を地方に押し付けていることは憲法・地方自治法および教育基本法の理念を蹂躙するものであり、住民が主人公の自治体として容認できるものではありません。すでに少なくない自治体が政府の押し付けを拒否し住民意思を尊重する姿勢を見せています。特にアメリカ軍基地の押し付けに対しては岩国市をはじめ多くの自治体が拒否姿勢をとっていることは、その重要な表れであります。
本会議初日に市長は施政方針を発表されましたが、最初に市長の基本姿勢について内外の政治状況に対するご認識を伺いたいと思います。
市長の基本的な政治姿勢は、その自治体・住民にとって大きな意味を持っています。宝塚市の元市長は汚職で逮捕・起訴され自民党を除名されたそうですが大変強圧的な姿勢で、日本共産党議員に侮辱的な言動を行うなど人間的にも問題のあった人物であったことが明るみに出ました。東京都の石原知事については都の教育行政を大きく歪めたとの指摘がありますが、元宝塚市長が宝塚市の教育に介入し「つくる会教科書」の採用を画策していたことはこうした基本姿勢に通ずるものであります。そこで以下の3点に関して市長の基本的政治姿勢について質問します。
1)「新自由主義」と小泉内閣のすすめる「構造改革」について
「新自由主義」の政策の特徴は、規制緩和・市場優先で公的サービスの民営化にあり、アメリカが世界に押し付けているグローバリズム政策の特徴でもあります。小泉内閣のすすめる「構造改革」は、この政策の日本版と言えるものであります。しかし、これは「改革」という言葉とは裏腹に実際はむき出しの財界利益の追求でありました。財界の意向を政府の施策としてそのまま実行させるための様々な手立てが採られてきました。首相の下に置かれた「経済財政諮問会議」には多くの財界利益代表が参画し、時には内閣の意思決定、閣議決定さえ無視して諸決定を行い、それが政府の政策にそのまま採用されてきました。単なる首相の個人的な諮問機関が内閣を超えてしまった実態に対して憲政の常道を逸脱したものとの批判は当然であります。行政府の責任者が議員内閣制を無視したやり方をしたことは正に憲法違反であり、こうした手法とともにその内容は厳しく点検されるべきものです。ライブドア事件、BSE、耐震偽装、格差拡大などの諸問題の根源に小泉構造改革があること、その一方で、防衛施設庁汚職など天下り談合などは全く放置してきたことも小泉改革の性格の帰結であります。
こうしたやり方は小泉首相がポチとして仕えるアメリカ政府の指示でもあります。アメリカ大使館のホームページを開くと「日米規制改革および競争政策イニシアチブに基づく日本国政府への米国政府要望書」なる文書が出てきます。ここにはいわゆるサラ金業界が求めている金利自由化など規制緩和の名の下に財界・業界・アメリカ資本の要求が赤裸々に出ています。あの郵政民営化もここが出発点でした。結局、アメリカ政府と日本財界の要求が改革の名で国民に押し付けられているのであります。
一方、南米をはじめ世界でこうしたアメリカ流グローバリズムを拒否し、国民の要求に基づく地域にあった政策への転換がすすんでいます。それは、国連経済社会局の責任者であるホセ・アントニオ・オカンポ事務次官が、市場万能の立場からの公営企業の民営化をすすめる新自由主義に対して「失敗した」と批判のコメントしたことにも現れています。市長は、こうした流れをどのように見ておられるのか市長の基本姿勢に関わる問題としてお聞きするものであります。
2)米国と英国の核実験について
先月23日、アメリカ政府はネバダ州の核実験場で1997年以来、通産22回目の未臨界核実験を行いました。前回の実験以来1年9ヶ月ぶりで、米国・英国共同実験は4年ぶり2回目であります。これには「核実験しながらイランなどに核開発をするなというのは理不尽」との批判の声も上がっています。今回の核実験で得られた情報は新型弾頭の設計にも使えると言われており、先制攻撃で核兵器を使用する危険性は強まっています。
当市は「核兵器廃絶都市宣言」を行った自治体として、こうした核実験にはどの国に対しても抗議の意思表示を行ってきました。こうした抗議を無視した今回の核実験に大きな怒りをもってあらためて抗議をするべきであります。私は議会としても抗議決議を行うべきと考えていますが、市長の御所見をお聞かせ下さい。
3)「三位一体改革」と「格差拡大」について
三位一体改革は小泉構造改革の主要な内容であり、これによって教育や福祉についての国の責任は大きく後退しました。地方財政にとっても大きな問題を生じさせる内容を持っています。三位一体改革の4年間を見ると約5兆円の国庫補助負担金の削減・廃止に対して税源移譲は約3兆円であり、地方交付税も約5兆円削減ということになりました。自治体首長から厳しい批判の声が上がるのは当然であります。市長はこの三位一体改革をどのように受け止めておられるのかお聞きします。
そうした下で日本社会のあらゆる方面で社会的格差が拡大しています。くらし、医療、介護、教育など格差社会の出現が社会の安定性を損ねる事態となっていると思います。小泉首相は「格差は拡大していない」とか「競争は大事」と格差必要論に立っています。論壇でも議論が対立しています。市長は格差拡大の問題についてどのような御所見をお持ちかお答え下さい。
市長は4年近く市政を担ってこられましたが、これまでもわが党は少なくない課題で前向きの変化、市長の言われる「行政は市民の幸せのためにある」との理念の実現の努力を評価してまいりました。今回の施政方針と新年度予算編成にもそうした市長の思いを伺うことができます。しかし、先ほど述べた自民・公明政権の政策が自治体と住民に多くの負担を押し付けている中で、市長の理念を言葉通り実現するために押さえるべき基本的な問題について御所見をうかがうものであります。
1)市民のくらしの現状について
施政方針では「景気回復の兆しが垣間見えるようになった」としつつ、本格的な景気回復は実感できないと現状分析されています。小泉内閣は景気回復を強調し構造改革の成果と自賛していますが、貧困化と社会的格差の拡大という問題が国会でも論じられています。論壇では「緩やかな回復過程は労働者の賃金カットによるもの」であり、家計や下請け企業が苦境に陥っていることが告発されています。また、この回復過程は構造改革と関係なく輸出主導のものであり、小泉内閣の4年間で国民所得は11兆円減少し、そのほとんどは家計部門であるとの指摘もあります。過去10年間において企業の従業員一人あたりの給与所得は、資本金1億円以下の中小零細企業で16%減少、10億円までの中堅企業で9%減少であるのに対して、資本金10億円以上の大企業では1%の増加になっていると指摘して、貧富の格差が広がっていると告発した一部財界人も居ます。何が真実か明らかになりつつあるのであります。
私は先ごろ市民のくらしの現状に関して調査を行いました。市内の納税義務者は全市民の約半数の10万5000人前後であります。この納税義務者の皆さんの課税標準額のランク別分布の5年間の推移を調べますと2000万円を超える層、富裕層は若干増え、それ以下の中堅層は減少し120万円以下の層、低所得層がかなり増えています。つまり、一部富裕層を除いて所得の低下傾向が見受けられるのであります。それを裏付けるように生活保護を受けている世帯はここ10年間で400世帯増加し保護率は3,7%から6%近くとなっています。全国では数10%の地域も多く、当市の保護率は近隣に比べても低いものですがそれでも著しい増加傾向にあります。もう一つの指標として就学援助を受けている世帯の状況を見ますと小中学校の合計でこの10年間に2000人近く増加し受給率は3倍近くとなっています。これも公務員給与引き下げに連動して生活保護費が引き下げられ、就学援助の所得基準がこの7年間に1〜3%引き下げられ、受給対象の範囲が狭められている中で受給世帯が増加しているのであります。これは市民の貧困化の反映ではないでしょうか。市民のくらしの現状についてのどのようにごらんになっておられるのかお聞かせ下さい。
2)市政の課題で重視すべき問題にについて
施政方針で「安全で機能的なまち」「安心して健やかに暮らせるまち」「豊かな心をはぐくむまち」「にぎわいと活力のあるまち」「人と環境にやさしいまち」と5つの目ざす方向を掲げられ、そのための施策の大要が示されました。確かにどれも大事な目標であると思いますが私は市民のくらしの現状に対応した施策こそ市政の課題として重視されなければならないと考えるものです。先ほど申し上げたように市民の貧困化がすすみ格差が拡大している現状においては自治体として何を差し置いても生活の不安を軽減することではありませんか。子どもたちの教育を受ける権利を保障し、障害者・高齢者の方たちの医療・介護を守り誰もが生きていて良かったといえる条件づくりをもっとも重視することではないでしょうか。この点についての市長の御所見をお聞かせ下さい。
これからの質問項目は以上の質問を総論とすれば各論にあたることになりますが、市長と教育長の御所見を求めるものであります。
少子化が進行しわが国人口が戦後初めて減少するという事態が生まれ、国の衰退の兆しとして危機感を表明する論調もあります。政府はあわてて少子化対策を打ち出し、女性に出産を促すような言動をしています。先の戦争による甚大な被害などの影響もあり、少子高齢化については本来政府として予測できたはずであり、その上での対策が求められるものでありました。歴代自民党政権はそうした国家の将来の見通しを持たず必要な施策を怠りました。今の施策も真の原因に立脚しておらず政府の施策では不十分と考えます。一方で地方分権の名の下で国責任が後退する中で自治体としての施策に大きな差が生まれつつあります。そこで、子育て支援の充実について御所見を求めます。
1)子どもの医療費無料化について
近隣の明石市は今年7月から小学入学前まで無条件に医療費が無料化され、小学生も住民税非課税の世帯は無料になるとのことです。稲美町も7月から中学3年生まで入院費無料、小学校入学前まで無条件に医療費無料になります。小野市はこれまで就学前の医療費が無料でしたが、この4月から小学3年まで医療費が無料になります。当市も市の負担で3歳未満の医療費を無料化しており、努力されていることは分かりますが3歳未満対象から小・中学校まで対象を拡大しても必要経費はそんなに多くならないとの試算もあります。
市長として思い切った施策を打ち出して子どもの医療費の無料化を拡大するお考えはないか御答弁を求めます。
2)就学援助の充実について
先ほど申し上げましたが小泉改革によって就学援助の国負担が削減され自治体の負担が一層大きくなり、そうした中で、先ほど申し上げたように年々受給基準が引き下げられています。子どもの教育をめぐる格差を拡大しないためにも就学援助の充実は必要ではないかと考えるものであります。この問題についての市長と教育長の御所見をお聞かせ下さい。
3)保育条件の充実について
小泉構造改革は公約に反して庶民増税・サラリーマン増税を強行しました。その結果、収入・所得が増えないのに保育料など公共料金の負担が増えることとなりました。政府の少子化対策の実態はこんなものであります。当市の保育所条例は税額によって保育料が決まるようになっています。この条例を改正して負担増を抑える自治体の動きもあります。当市では、どのように検討されているのか御所見をお聞かせ下さい。また、保育園によって開園と閉園の時間が異なります。住んでいる地域などの理由により選択が限られる場合も出てくるわけで保育料、保育時間など保育条件の充実が必要です。御答弁を求めます。
この法律により4月1日から授産施設などのサービス利用料が1割負担になります。この結果、負担増のためにサービス利用をあきらめる障害者の方が発生する事態が全国で生まれています。わが党国会議員団の追及で厚労省も問題があることを認めています。ある新聞に玉川侑香さんとおっしゃる詩人の方が「生存権」と題した記事の中で「一体いつから助けを求めている人にロープ1本投げてやれない国になってしまったのか」「仮にロープが投げられてもそれに請求書がついている」という趣旨の発言をされています。その中で生きることをあきらめかけていた女性が日本国憲法第25条を読んで「私、生きていてもいいんですね」と涙したというエピソードも紹介されています。障害者「自立支援」法はこの理念と如何に隔たっているか。支援どころか障害者「切り捨て」法ではないかとさえ言わねばなりません。そこで、この問題について御所見をうかがいます。
1)利用料負担増が招く障害者支援の後退について
当市においても利用料の負担が増える影響は小さくないと思いますが、これについてどのように見ておられるでしょうか。障害が重く支援サービスの必要な人ほど利用料負担が重くなり最高毎月40200円、住民税非課税世帯でも月24600円となるわけで、必要な支援サービスをお金がないために受けられないことが起こります。こんな理不尽はありません。重度かつ継続的に医療費負担がある場合は一定の軽減措置がありますが、根本的な解決にはなりません。費用負担増のために利用をあきらめる市民に対して行政としての支えが必要だと思いますが、市長のお考えをお聞かせ下さい。
2)障害者の自立をサポートする施策について
障害者の方の自立を支援するには何が必要か。それはまず、何よりも生活の不安をなくし人間の尊厳を保持できる経済的自立を保障することであります。決して「自立支援」の名の下に支援サービスと利用料をリンクさせることではありません。障害者の方の経済的自立を支援するための施策にこそ力を注いでもらいたいものであります。そのための施策についての御所見をお聞かせ下さい。
老年控除の廃止、配偶者控除を受ける妻の配偶者特別控除の廃止、年金控除の引き下げが高齢者・高齢世帯の負担を大きくしました。この上、定率減税が廃止されれば、さらに高齢者を追い詰める懸念があります。この問題について質問するのは生き続けてよかったといえる人間として尊厳を維持できることを保障するのは政治の役割と考えるからであります。明石市では65歳以上の一人暮らしの一定所得以下の方に対して水道と下水の料金を減免する制度があります。当市でも検討されたことがあると伺いましたが、高齢者の負担増に対しての施策について質問するものであります。
1)介護・医療の負担増について
介護保険の負担が増えた上に医療費のさらなる負担増が高齢者を襲っています。「早く死ねということか」「もう死にたい」という悲痛な声が上がっています。先月、名古屋市で認知症で3年近くも徘徊を続け、食事も用便も一人でできない高齢の妻を一人で介護していた高齢の夫が、妻を絞殺し自らも死のうとしたが死に切れず逮捕されるという事件が発生しました。裁判でこの夫は、検察官から「近親者や医師に相談して入院・介護のサービスを受けることなく抽象的な不安から悲観して短絡的に妻を殺害した」と断罪され「あまりにも人命を軽視した身勝手この上ないもの」と非難されました。確かに如何なる理由があれ殺人を容認することはできません。しかし、この男性の不安は抽象的と断罪されるものであったのでしょうか。身勝手な人間と非難されるものであったでしょうか。経済的苦境のなか男性自身も心臓の持病を抱えて「自分が妻より先に死亡したら迷惑をかける」という具体的な不安に包まれ、介護の利用もお金の心配もあってためらっていたことが判明しています。ここには行政として本当にその苦難に寄り添って相談する姿勢が求められている問題があると思います。人命を軽視しているのは今の政治のあり方ではありませんか。近隣住民の裁判所への嘆願はこうした実態に人として応えたものでした。裁判所はこれを受け入れ男性に執行猶予の判決をしました。しかし、男性は拘置所を出所して4日目に自らの命を絶ったのであります。この悲劇は決して特殊なものといえません。高齢者の負担増のもとで医療と介護の負担が増えていけばこうした悲劇の素地は大きくなると懸念するものであります。負担を少しでも軽減すること。不安に具体的に応える相談体制を整え、悲劇の防止に手立てを尽くさなければならないと思います。市長の御所見をお聞かせ下さい。
2)リバースモーゲージの検討について
高齢の一人暮らしの方の中には、自宅を所有されていても現金収入が少なく医療費や介護の負担に大きな不安を感じられている方が少なくありません。生活保護基準以下の収入しかなくても生活保護受給に至らないケースが多いのであります。そうした暮らしを支援するリバースモーゲージ制度、自治体などが自宅を担保に生活資金を融通するという制度を望む声がありますが、その検討はどうでしょうか。御所見をお聞かせ下さい。
先ごろ共同通信社が全国の小学校と中学校の教員を対象にアンケートを行っています。そこで、家庭の経済格差の影響が子どもの学力に影響し学力低下が生まれており、そうした子どもたちへの対応が十分できていないと多くの教員が感じていることが判明しました。家庭の格差が子どもたちの学習に影響し将来の進路にも格差が生まれているのであります。ところが、そうした事態を作り出している政治の責任者である小泉首相は「学校の成績が良くなくても悲観する必要はない」「高校・大学を出ていなくても」成功者はいるなど発言し、子どもたちの等しく教育を受ける権利に対する責任感の無さを示しました。教育行政には如何なる任務があるのか。当市の教育行政の基本的な考え方について質問いたします。
1)少人数学級を全学年で実施することについて
学校教育関係者と親と子の願いと運動、わが党県会議員団の取り組みの中で、県段階では小学校4年生まで35人学級をすすめ、新年度は2年生まで35人学級とする方向になりました。一方、君が代・日の丸を学校に強制し、これに疑問を持つ者を排除している東京都の石原都政は「切磋琢磨が必要」として少人数学級を拒否しています。在日アメリカ軍の子どもたちは25人学級ですが少人数学級が子どもたちの教育にとって有効であり、できうるかぎり30人以下学級が望まれますが、教育長のお考えはいかがでしょうか。御答弁を求めます。
2)中学校給食について
義務教育課程における学校給食法の理念に基づけば中学校給食を実施するのは教育行政の役割であります。ですから全国でも兵庫県内でも中学校給食実施の自治体が過半数であります。昼食サポート事業の努力は認めますが、本来の学校給食のあり方の本筋に立つときではないかと考えます。御所見を求めます。
3)子どもたちの教育を等しく受ける権利の保障について
この課題は、日本国憲法と教育基本法が行政の責務として求めていることであります。しかし、現状はその責務は果たされていると言えるでしょうか。三位一体改革は義務教育に関する国の責任を大きく後退させました。子どもたちの等しく教育を受ける権利について「悪平等だ」という趣旨の主張が政府関連の機関メンバーからなされています。とんでもないことであります。希望すれば、本人が努力すれば、誰でも望む教育が受けられるようにすることは教育行政の重要な責務の一つではありませんか。家庭の経済格差のために進学を断念し、あるいは中途退学を余儀なくされ卒業をあきらめる子どもたちにせめて手を差し伸べる施策が充実されるべきであります。御所見を求めます。
このたび、産・官・学の共同が発表され、まちづくりについて重要な役割が果たされるものとされています。わが党は、ゾーンバスなどのまちづくりの努力を評価してきました。しかし、当市には国の開発優先に追随してきた歴史的な負の遺産がまちづくりを困難ならしめているという問題があり、これを踏まえたまちづくり政策が求められます。
1)市内大型店過剰進出の教訓について
中心市街地活性化、都心・副都心整備などが打ち出されてきましたが、成功しているとは言いがたい現状です。加古川駅前再開発は進出したそごうの破綻もあり、再開発ビルの不振、旧市街の商店街の衰退が目に付きます。郊外型大型店舗が何の規制も受けずに進出し、あるいは撤退し市民の生活基盤が乱されています。全国各地の自治体ではこうした大資本大型店舗を規制するところが出てきました。当市は、全国有数の大型店乱立の状況でありますが、ここから教訓を引き出し政策化することが求められると考えるものです。御所見を求めます。
2)市内公共交通政策について
まちづくりの重要な要素として市内の公共交通をどうするかであります。郊外型大型店舗の展開は地元の八百屋さんなど小売商店をほとんど消滅させました。車でなければ買い物にも行けない地域になってしまったのであります。ゾーンバスやコミュニティタクシーはこうした状況を打開するものとなっています。私は、これを面的に広げ循環型公共交通網の建設をこれまでも主張してまいりました。
次に、通勤・通学の重要な交通手段である自転車の問題であります。本来、鉄道事業者と自治体の共同で駐輪場の整備が行われるべきだったにも関わらず、JRとの共同はできていません。自治体による大型有料駐輪場の整備は、従来から営業されておられる自転車預かりの業者の方のこれまでの努力を無視してすすめられている面があり、民業圧迫となっています。さらに、従来は市が設置した無料駐輪場に適切に駐輪しておられた市民が、そこを追い出されています。無料駐輪場の整備が秩序ある自転車問題の解決に必要としてそのために努力している自治体は富山市など生まれています。これらの問題について御所見を求めます。
3)地場産業及び農業の振興について
当市の地場産業のタオル・靴下そして建具が苦境にあることは以前から問題となってきたところです。じばさん市場などの取り組みの努力は見られますが、構造的問題もあり、輸入品に対するセーフガードなどの要請もあったなかで地場産業振興には成功していません。今後の方向として抜本的な施策が行われなければきわめて憂慮する事態にあると思います。宣伝や技術向上、販路拡大など可能な手立てが検討されるべきです。
市内の農業も大変深刻です。生業として成り立たない現状で後継者がでてくることは考えられません。特に志方町など農業振興地域の問題をどうするのか考えなければなりません。農業法人等を設立して放棄田対策を行うようですが、農業が生業として成り立つことを第一に置かなければなりません。地場産業と農業の振興施策について御所見を求めます。
地球温暖化による気候変動、全地球的な地殻変動による地震・津波の多発は防災と安全対策を緊急の課題に押し上げています。当市の取り組みについて質問するものであります。
1)自然災害を防ぐ施策について
当市でも特に一昨年の台風・水害の被害はかなり大きなものでした。予測しない地域での浸水被害とともに、従来から懸念されていた地域での浸水被害がありました。幸い大きな川の氾濫や海面上昇による水害は免れましたが、かなり危険な事態になっていたのではありませんか。暴風や強風は警報や注意報の周知徹底によって被害を防ぐことは可能ですが、浸水被害を防ぐためには地形などにより予測される問題を把握した対策が求められます。先の台風で判明した問題、雨水の排水能力が不足している地域は一日も早く排水路の整備がなされなければなりません。自然災害の被害を防ぐ施策についての御所見を求めます。
2)地震被害を防ぐ施策について
先ごろ、地震による震度がどの程度になるかについての地盤の状況が発表されました。当市の中部・南部は沖積層で軟弱地盤であり震度が大きくなりやすく場合によっては液状化現象も発生する可能性もあるということです。耐震強度偽装の問題もあり、活断層が活動期に入り、南海・東南海大地震の予測が強まっていることは市民の不安を大きくするものです。耐震診断をすすめても耐震補強に多額の費用が必要となれば、いくら無料だといっても耐震診断を受けることにはなりません。情報提供とともに耐震診断と耐震補強をセットにして支援する体制が必要だと思いますが御所見をお聞かせ下さい。