年4回の定例議会と7〜8月に開かれる臨時議会の概要を報告します。
「民報かこがわ」で詳しく報告しますので、そちらもぜひ、ご覧下さい。
4月から改定介護保険法が全面施行され、多くの高齢者が容赦なく公的な介護サービスを奪われています。今回の改悪は、いっそうの負担増にくわえて「介護の社会化」という最大の看板を投げ捨て、要介護度が低いとされた高齢者を、サービスから「門前払い」するものです。公的な介護制度でありながら「保険金だけ取り立てて、介護は受けさせない」制度へと重大な変質を始めています。その責任は政府と自民党、公明党の与党から民主党まで賛成した介護保険法の改悪、そして「構造改革」の名による痛みの押し付けにあることは言うまでもありません。同時に、自治体でも、国いなりに高齢者から公的な介護をとりあげてしまうのか。自治体としてできる限りの努力をするのかが問われています。
(1)介護ベッドなど福祉用具とりあげについて
要介護1、要支援1と2の人たちは今年4月からは原則として、介護保険で車いすや介護ベッドなどの貸与が受けられなくなり、従来の利用者への経過措置も9月末が期限とされました。「介護ベッドがあるから夜間、自分で起きてトイレにいける」「電動車いすがあるから自分で買い物に行ける」と、すっかり頼りきっている福祉用具を10月から返さなければなりません。利用者にとって「とりあげ」と受け止めるのは当然です。
6月議会で、私の質問に「真に福祉用具が必要とする方には引き続き貸与が受けられる」と答弁されました。厚生労働省は、現場の混乱にあわてて、8月14付けで「機械的・一律に用具の回収をしないように」と事務連絡を送っています。そこで、お尋ねいたします。「真に必要」とする判断はどこでなされるのでしょう。何を根拠とされるのでしょうか。
次にお尋ねいたします。自費で購入、レンタルする場合補助が必要ではありませんか。経過措置となった利用者は早くから選択を迫られ、9月末を待たず、やむなく高額の介護ベッドの購入、自費でのレンタルを選択した人が多くいます。それができない利用者は泣く泣く返さざるを得ません。こんななか、手を差し伸べた自治体があります。東京の、北区、港区、新宿区など独自助成の予算が計上されました。「税金は市民に還元すべきもの」とし、大津市では市長が介護ベッドの補助を約束しました。地方自治法の第1条にうたわれた「福祉の向上」こそ、自治体の役割ではありませんか。市政は市民のしあわせのためにあります。加古川での実施を求めます。お考えを聞かせてください。
(2)保険料値上げの不服審査請求について
介護保険料の基準額が引き上げられました。しかも、住民税の非課税限度額の廃止などの影響をうけ、高齢者の約6人に1人が、収入は増えないにもかかわらず保険料段階が上昇しました。経過措置はあるものの高い保険料は高齢者の暮らしを脅かしています。
介護保険料が高い最大の原因は介護保険創設時に国の負担割合を二分の一から四分の一25%に引き下げたことにあります。全国市長会は国庫負担を30%にするよう要望しています。これだけでも、今回の保険料値上げをほとんど抑えることができます。必要な財源は年間3千億円であり、米軍への思いやり予算と大差ありません。8月26日の神戸新聞によると、介護保険料値上げに反対して東播地域の住民25人が不服審査請求を提出しています。加古川市の住民も11人が含まれています。提出先は兵庫県介護保険審査会ですが保険者としてのご見解をお伺いいたします。
(3)現場でささえる介護労働者。事業者の実態について
このたびの改定による「介護のとりあげ」は多くのヘルパーの仕事を奪いました。介護労働者の労働条件はますます過酷になり、収入と誇り、働き甲斐が奪われています。厚労省の外郭団体の調査でも、1年間に21%が離反するという深刻な事態です。事業者は人材の募集にも苦労しています。あれほど盛んに行われていたヘルパー養成講座が影をひそめました。このままでは、介護サービスの質は維持できず、結局、一番被害をうけるのは利用者やその家族です。地方自治体が積極的に事態の深刻さを把握し、国に改善を求めるべきだと考えます。保険者として、お考えを聞かせてください。
合計特殊出生率が1.25とまた、最低値が更新されました。少子化は今日の日本社会のゆがみ、生きづらさの反映です。根本に不安定雇用の広がりと異常な長時間労働、増税に加え、出産、育児、教育などの経済的負担の増大、子育ての社会的環境の悪化などがあります。そのうえ、小泉「改革」は社会的格差を広げ、社会保障の切捨てで、子育て世代の負担と障害をいっそう増大させました。加古川市の子育て支援策について伺います。
(1)こどもを虐待から守るとりくみについて
何よりもこどもの生きる権利が守られなければなりません。先日開かれた加古川市青少年問題協議会に参加し、実践報告を、息をのむ思いで聞かせていただきました。テレビや新聞で報道される現実が私たちの生活の直そばにあることを実感させられました。こどもの悲鳴が聞こえました。加古川でも児童虐待通告の受付件数が急増しています。加古川市は他市に先駆け、臨床心理士5人体制で備えた子育ての相談窓口へは2900件にも上る相談がよせられ、虐待の未然防止に貢献しています。養育困難家庭へのヘルパーや保健師訪問支援も7月から実施されました。しかしながら、態勢以上に情勢が悪くなり追いつけないのが現状とのことです。「その中で今できることを一歩でも前進させるしかない」という担当者の苦悩が伝わりました。虐待の難しさは、通報を受け、親子分離して保護してもそれで問題解決とはなりません。その後の家族の維持を含め十分なケアー体制が必要です。重い課題に向き合い「こどもの命を守る」この1点で一人でも多くの人の積極的な行動が求められます。市民に協力を求めたいこと、地域に協力を求めたいこと、また、行政として、今、直面する課題についておうかがいいたします。
(2)こどもの医療費助成の拡充について
昨年の7月より3歳未満時のこどもの医療費の無料化が実現しました。しかし、その後他市では、内容が急速に拡充され、入院、通院ともに完全無料化は小野市では3年生まで、この7月からは、明石市、稲美町で小学校入学前まで拡大され、三木市は来年1月より小学校入学前までの拡大の予算が組まれ、高砂市でも実施の方針が発表されました。
施政方針演説の中で市長は、予想を上回る速さで進む少子化を懸念され、子育て支援策の充実を述べられました。3月議会では、医療費助成の拡大を可能な限り早期に対応したいとの意向が示されましたが、その後、どう検討されたのかお伺いいたします。福祉医療制度との調整を検討課題のひとつにされましたが、県の制度の後退の影響はどの市にも共通し、近隣他市はその問題を克服し実施しているのではありませんか。子育て中のお母さんは、近隣市町での充実をよく知っていて加古川市の姿勢を注目しています。なお、日本共産党兵庫県議団はこどもの医療費無料化と30人学級の実現を求めて「こども署名」を展開しています。日本共産党は市の独自施策だけでなく県の負担もあわせて求めていきます。可能な限り早期とはいったい、いつのことですか。明確に示す時期がきているのではありませんか。
(3)副都心東加古川の「こども広場」の開設について
市長はまた、施政方針で副都心東加古川に「子育て支援機能」整備するとされました。「当初予算に計上されていないが」と質しますと「オープンが10月以降なので9月補正で対応します」との答弁でした。しかしながら、この9月補正でも計上がありません。施政方針で市民に約束し、ウイズプラザの「こども広場」が親子の交流の場、育ちの場として大きく機能している現状をみても1日も早い設置が求められています。納得のいく説明を求めます。あわせて、運営の形態、規模など進捗状況の説明も求めます。
(4)学童保育の受け入れ学年の拡大について
働くお母さんから「加古川でも6年生まで学童受けいれを可能にしてほしい」「下の子は学童、上の子は家、放課後兄弟別々に過ごしています。4年生もまだ子供です」こんな声が多く寄せられました。親の願いは当然です。最近の急激な社会情勢の悪化をみればなおさらです。高砂市、播磨町はすでに6年生までうけいれています。平成13年12月20日付けで厚労省が「4年生以上の児童も積極的に受け入れを図ってほしい」という課長通知を出しています。加古川市は学童保育所を積極的に設置し、残すところ志方地域の3校となっています。その努力は評価しながらも、近隣市町では実施している4年生以上受け入れについてお考えを聞かせてください。「加古川市は子育てがしやすい街」と評価されることを願って質問いたします。
私の友人は脳梗塞の症状が改善し介護認定が下がりました。しかし、股関節の手術を控えていて介護ベッドがなくては生活できず、やむなく購入したそうです。
大津市の市長さんは実際に要介護1で介護ベッドを利用している人のビデオをみられて補助を約束されたそうです。血の通った市政とはこんなことを言うのではありませんか。
暮らしよいもの、便利なものを貸与しておいて、制度が変わったから引き上げる、こんな政治は間違っていませんか。
ひとりひとり必要の度合いは違います。引き剥がしをすれば、一人暮らしができなくなる人もでます。経過措置で介護ベッドを利用している人が543人おられます。
(1)一律のとりあげはしないことを確認いただけますか。
(2)ケアーマネージャー・主治医の判断を最大限尊重すべきであると考えますが、いかがでしょう。
虐待の通報を受けて48時間以内にこどもの顔を見ることを義務づけた埼玉県のとりくみのドキュメンタリー番組を見ました。「虐待は今日の日本を象徴している。閉ざされた社会のなかで、自分の将来に希望を見出せない大人の苛立ちがこどもに向けられている」そう語る担当者は疲れきっていました。「十分な人員の配置」を訴えていました。先日の朝日新聞には、大阪府で児童相談所の担当職員の超勤が年間400時間にもなり一般職員の3倍にもなっている実態が報告されていました。こどもを守る現場の実態はそのまま児童虐待の深刻さを物語っています。
どの自治体も共通する現実でしょう。
(1)「あなたの実行がこどもを守ります」このパンフレットを多くの市民に見ていただきたいと思います。回覧板や広報で広く知らすことは考えておられますか。
(2)しつけと虐待の境界線の難しさなど社会的な教育の機会が必要ではありませんか。