市議会報告

年4回の定例議会と7〜8月に開かれる臨時議会の概要を報告します。
民報かこがわ」で詳しく報告しますので、そちらもぜひ、ご覧下さい。

06年12月議会報告 山川議員一般質問


一般質問【山川議員】

 安倍内閣の最初の仕事は、教育基本法改悪法案の衆議院強行採決でした。それは、わが国の教育を根本から破壊するものであり、タウンミーティングのヤラセ質問はその象徴でした。安倍内閣は憲法を改悪し、わが国を再び侵略戦争に駆り立てようとしていますが、日本全国で憲法を政治に生かし、9条を輝かせようという声は「9条の会」を中心に燎原の火のように広がっています。ここ、加古川でも2市2町に生まれた6つの「9条の会」が11月2日に集いを開き、1000人以上の参加者で大きな成功を収めています。安倍内閣の改憲・教育基本法改悪策動は破綻を免れることはできないものであります。

 これから質問する国民保護計画なるものは有事法制の具体化の一つであって、国民保護という言葉とは相容れるものでなく、国民を戦争に動員する仕掛けでしかありません。当議会総務常任委員会が先ごろ沖縄を視察し、この問題を調査しましたが、この調査でもこの本質が明らかになりました。当市の国民保護計画素案は10月6日に発表されましたが、この素案の問題について以上の観点から質問します。


 

1.「国民保護」計画について

 市は1ヶ月間のパブリックコメントを実施し、4人の方から6項目にわたるご指摘やご意見等が提出されました。素案は非常に膨大で専門用語も多く市民に内容の説明が行われなかったにもかかわらず、このようなご意見が寄せられたことは貴重です。そして、攻撃を前提とした対応をする前に平和的な外交を求めるとするご意見が多くを占めたことは、市民の健全な考えを示すものです。これに比し、計画素案はどうやって作られたものか。その非現実性は覆うべくもありません。もちろん、これは国から持ち込まれたものであり、当市として何らかの形をつくらねばならないという事情でありますが、この際、それらの空想的計画の非現実性と、国民を戦争計画にマインドコントロールする真の狙いを明らかにしておく必要があるため質問するものであります。


1)想定条件と対応の現実性について


 国民保護計画を防災計画と同様にとらえようとする傾向があります。それはたとえ善意であっても国民保護計画の本質をごまかす役割をもつものとならざるを得ません。自然災害である台風や風水害、地震や津波は必ず発生するものであり、人間の力でなくすことはできません。この災害から住民の安全を守ることは、自治体として当然であります。防災計画は想定条件を災害の教訓を加えながらより一層充実されるべきものであり想定にあわせた訓練もまた必要不可欠であります。
 これに対し、武力攻撃事態の想定は仮想敵国の設定もしくはテロ攻撃が前提となります。日本政府はイラク侵略に加担し未だにそれを正当化している数少ない政府の一つであり、当事者のアメリカでさえ、まずかったと認めつつある中で異様な有り様を示しており、テロを防止する上で最悪の対応となっています。なぜ、スペインなどのように不正義の侵略戦争から離脱して国民をテロから守ろうとしないのか。ここに見るべきは、国民を危険にさらす国民保護計画の想定条件と対応の非現実性であります。
 計画は、国民は常にテロや武力攻撃に対処する心がけを要求しており、これはきわめて現実的で強制を伴うものであります。日ごろの訓練なるものは、政府の失策による恐怖を前提に繰り返されることとなり、それは必然的に仮想敵国等への敵意に代わる可能性は大であります。軍事的対決を容認する気分の醸成。ここにこそ国民保護計画の本当の役割が与えられていることを指摘するものであります。御所見を求めます。

2)N(核)B(生物)C(化学)兵器による攻撃の想定の現実性について

仮にNすなわち核兵器による攻撃を受けた場合、一体この計画で市民の生命を守れますか。計画素案はNBC攻撃すなわち核兵器・生物兵器・化学兵器による攻撃を想定しながら、住民の被害防止をどうするのか明確ではありません。これらの攻撃を受けて住民を保護することは不可能です。政府の閣僚は攻撃される前に攻撃する先制攻撃「敵基地攻撃」や核兵器保有を主張しましたが、これらの想定のもたらす意味を物語っています。
 オウム真理教集団によるサリン事件が例にされますが、このテロ犯罪は未然に防げた事件です。住民や坂本弁護士などの告発に当局が真摯に対応していれば十分に防げるものです。これらの告発を怠慢によって生かさずサリン犯罪を発生させた責任の重要な一端は当局にあります。告発した住民や坂本弁護士は犯罪集団の犠牲になり、多くの国民が今も被害に苦しんでいます。これは権力犯罪にほかなりません。その告発と抜本的改革こそが国民の生命を守る道なのであります。国民保護をうたい文句に国民を動員し、実際にはその生命を本気で守る気が無い政府の計画は返上すべきであります。サリン事件の教訓はそれを教えています。御所見を求めます。

3)市民への説明責任について

  国民保護計画に対する批判の声は少なくありません。とにかく計画のとおり協力せよなどということは許されません。少なくとも全住民の意見表明を保障し、すべての疑問に応える誠実さが求められます。国民の生命がかかるというのならなおさらです。強制的な収容や動員に協力義務を課すこととなる計画であることをキチンと伝えていない現状は直ちに是正すべきであります。市として住民への説明責任をどう考えているのかお答え下さい。

 

 

2.農業の振興について

 わが国の食料自給率はいよいよ低下し、わが国農業の現状はきわめて憂慮すべき事態にあります。その要因は無制限というべき食料輸入など様々にありますが、もっとも大きなものは政府が国の基本をないがしろにしていることであり政府の無責任にあります。欧米諸国が自国の農業保護を国の基本に位置づけているのに対し、わが国だけは農業保護を敵視する奇妙な政策を続けているのであります。そこで、その政府の下で農業は如何なる運命を担わされようとしているのか。その一端を明らかにしたいと考え質問するものであります。

 

1)固定資産税の負担軽減について

  私は、これまでも固定資産税の理不尽さを追及しその是正を求めてきました。ヨーロッパなどではその不動産が生み出す収益に対して課税することを基本としているのに対しわが国はどうか。農業を営むために必要不可欠な農地自体を資産として課税する。また、持ち家政策を採りながら基本的人権を保障するために必要な自宅住まいを資産として課税する。このため、お金が無ければ農地から切り離され、ホームレス状態にされる事態さえうまれています。ここでは、農地の問題をとりあげますが、そもそも固定資産税のあり方が問題であることを指摘しておくものであります。
 平成17年度決算の審査の際の資料で、市街化区域農地の平均課税評価額は1uにつき27000円となっており1反あたり7万円相当の税金が平均額となっています。野口町の場合は1反あたり10〜15万円の税額になります。一方、農地一反あたりの所得は10万円でも困難な状況です。収入で税金をまかなえない。ある農家は「封建制の徳川時代よりひどい」と憤慨しています。しかも、現状は課税標準額の上限の半額程度で今後も税額は上昇を続けることになります。いま、固定資産税の滞納がもっとも大きく市税滞納の6割以上を占めていますが、今後もっとひどくなることは明らかではありませんか。市街化調整区域の農地の現状を含め現状認識について答弁を求めます。また、滞納増加の中には払いたくても払えない方が多く含まれていると思われます。税滞納による差押も固定資産税滞納によるものがもっとも多く全体の8割以上になっているなかで、農地の差押も大きく増加しているのではありませんか。その現状を明らかにし、その対応について説明を求めるものであります
 私は、かつて市の不適正な対応で高額滞納者が高所得でありながら固定資産税を全く納付しない悪意と見られるケースについて厳然たる対応を求めたことがあります。その際、払いたくとも払えないケースへの慎重な対応も求めています。それは、国税徴収法第153条が滞納処分の執行停止を規定していることからも明らかです。可処分所得が生活保護水準のケースでは税の執行を停止すべき規定であります。農地の差押え公売等を含め御所見を求めます。

2)「新農政」の問題について

  新農政と表現すれば何か希望の持てる政策と聞こえるかも知れませんが、ここでは政府の現政策とこれからの農政の諸問題を告発するものであります。特に、品目横断的経営安定対策とその担い手農家作り政策を追及します。これらはもはや農業政策でなく日本農業破壊策とでも言うべき代物です。実際ほとんどの農家は立ち行かなくなるのではありませんか。今でさえ市内の放棄田・休耕田は全耕地面積の過半になろうとし、農村は疲弊しています。個別農家で4ヘクタール。法人前提の農家集団で20ヘクタールを条件とする担い手作りに実現性はあるのか。仮に、それらの条件をクリアしたとしてもその経営が保障されるわけではありません。この農業破壊政策の下で、すでに米を始め農産物の生産者価格は下落を一層ひどくしています。そのうえに固定資産税の負担がのしかかります。農地の荒廃をこれ以上進めて良いわけがありません。現状の取り組みと見通しに付いて答弁を求めます。

3)食肉センターの運営の現状と今後について

  食肉センターは当市の農業・畜産と食肉産業にとって、また、志方地域の産業の中核としてなくてはならない施設であり、その健全な安定と発展が期待されているところであります。ところが、最近、私どもにも不祥事態についての訴えがありました。一つは、食肉公社がセンターの運営を全面委託している加古川食肉産業共同組合内部で横領が発生し、これが事実上放置されているというものです。もう一つは、私が2年前にBSE事件に関わる牛肉偽装について質問した問題に関わるものであります。BSEに関連して牛肉の買い上げ焼却事業が行われた際に、一部で買い上げ金額が不正に処理されたというものであります。今回の不詳事態はこの二つが絡んでいるようであります。
 私は、この2つの調査をすることとしました。まず、加古川市と財団法人加古川食肉公社、加古川食肉産業共同組合の関係です。平成17年度決算を見ると加古川市は公社に1億4324万円余を支出しています。内訳は公社運営負担金5180万円とセンター改修工事負担金9144万円余であります。この負担金は今後10年続くということです。次に、公社が組合に委託料等で支出している金額でありますが、公社決算書では、これが1億2190万円余となっています。この中には、加古川市が公社に委託料として支払った金額に含まれる上下水道料3220万円余が入っています。
 そこで、私は、組合の決算書をもとに調査しようと考え、組合の中尾理事長と平井副理事長にお会いし要請しました。11月7日であります。私の決算書の閲覧要求に対し、組合は設備関係以外、一切管理運営に対して市の公金は入っていない。組合の決算書は総会出席者以外には配布せず組合員全員にも配布していないものであるから閲覧要求に応じられないと言われました。そして、横領といわれている件について、事件は3年前に上司に当たる人物の退職により後任者の下で判明したことで、当該事務員は「使用料の未集金」と言っていること。その未集金の相手先は長期にわたる為判然としないとのことで、解雇・告発よりは弁済させることにした。そのほうが組合の利益になるというのが理事長さんたちのお話の要旨でありました。その際、処理頭数の減少傾向が続き食肉センターの運営に困難が生じて居ること。市としてしっかり位置づけて十分な支援を行うよう求められました。
 そのためにも不透明で不健全な事態は解決されねばなりません。真相の解明が求められるところであります。心ある食肉センター関係者の割り切れない思いを放置することはできません。市の重要施設として今後どうするのか、市としても関係者のご意見を聞き必要な対策を採るべきでないかと考えます。御所見をお聞かせ下さい。

以上



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