市議会報告

年4回の定例議会と7〜8月に開かれる臨時議会の概要を報告します。
民報かこがわ」で詳しく報告しますので、そちらもぜひ、ご覧下さい。

08年3月議会報告


一般質問【中村議員】

1.多重債務救済の相談窓口について

 1枚の年賀状をご紹介いたします。ある司法書士の方に届いたものを本人の了解をえてコピーさせていただきました。「先生、助けてくれて本当にありがとうございました。子どもに手をかけることを決断しなくて先生に出会えたこと心から感謝しております。子どもの成長を見守りながら頑張ります。」こう書かれてています。
 多重債務に陥り子どもを殺して自分も死のうと自殺を考えたことのある若い母親からのものです。本物は色とりどりのシールが張られ生きることができる喜びが伝わってきます。多重債務が解決できれば救われるのは本人だけではありません。多重債務に苦しむ人に一人でも多く解決の方法を知らせたく今回も取上げました。

(1)相談窓口設置4ヶ月経過の状況について

 私は2006年の12月議会から毎回定例議会で多重債務の問題を取上げてきました。市長はじめ職員のみなさんが急速に認識を深めていただき、昨年10月に、司法書士会、弁護士会とのネットワークも築かれた専門窓口が開設されました。担当される職員メンバーの連携により解決の道を歩みだした人が増えてきています。兵庫県下でもいち早く積極的にこの問題に取り組まれた姿勢を高く評価するものです。
 それでもなお、途方にくれて暮らす人が少なくありません。「相談すれば助かりますよ」という住民への広報、啓発に大きな意味があります。7年以上サラ金に返済を続けている人は、過払い返還の裁判を起こせば過払い金が実際に戻ってくることが多いのです。返済に苦しんでいた人が返済の必要がなくなるばかりか、逆にお金が戻ってくるなど夢のような話しですが、現実にあるのです。
 また、サラ金業界では、2010年には出資法上限金利の引き下げと貸出額の総量規制が実施される状況があり追加融資の審査を厳しくしています。ヤミ金業者がここをターゲットに巧みな誘い言葉で多重債務者を勧誘しています。ヤミ金融の誘いに乗らないよう相談機関に適切に誘導していくことは、今、とても重要です。
 相談窓口開設の意義、解決ケースの現状、広報・啓発など、現時点でのご所見をお伺いいたします。

(2)庁舎内の連携システムについて

 私は庁舎内の連携の重要さを訴えてまいりました。国保や市税、保育料、水道料金など公共料金の収納窓口、生活保護の相談窓口は、多重債務者であることを把握しやすい条件があります。「あなたは借金で悩んでいませんか」と呼びかけるビラがおかれていますが、庁舎内の連携システムは機能しているのでしょうか。

2.エルポートの再開について

 エルポートとは東加古川にある兵庫県住宅供給公社のパストラールに併設された温水プールのあるスポーツ施設です。この施設は地域住民にも開放され、平成6年開設以来図書館や総合文化センターと共に、住宅開発が進む地域で住民を結ぶ大きな役割を担ってきました。ところが、必要となった天井の大改修をしても採算が取れないとして昨年7月には温水プールが、2月末日にはスポーツジムが閉鎖され、利用者は困惑をしています。地域住民の声を聞いていただきたく質問いたします。


(1)再開を求める声について

 日本共産党は東加古川駅北側に3000枚のアンケート用紙を配布しました。私たちは、県の住宅供給公社が高額所得の人だけを対象にしたケアー付き住宅を建設することを批判してきました。アンケートはこのパストラールに併設されたエルポート利用者の要求に、どう対処すべきか住民の声を聞くことが目的でした。回答は、日を追って集まり、短期間に230を超す声が寄せられました。圧倒的多数が切実に再開を求める内容でした。
たとえば、

●一人暮らしの高齢者にとってとても大切な施設、地域から取上げないでください。

●水中で歩いてきたおかげで13年間病気せずにこられました。

●高齢者にとって最良の運動施設です。母の何よりの楽しみを取上げないでください。

●20代ですが、普段交流のない50代60代の方とも楽しい時間をすごせました。

●大人2人子ども3人家族全員で利用していました。近くて便利な子供たちのスイミングスクールがなくなって残念でなりません。など小さな字でビッシリと時には裏面まで使って書かれています。共通している意見は、健康維持のために生活スタイルに組み込まれている、介護や病気の予防に役立っている、大切な交流の場、夜でも歩いて通える施設などなどです。また退職後の利用を楽しみにしていたという団塊世代の声も多くありました。住宅供給公社幹部との懇談会には40人を超す人が集まり生の声を届けました。その中には「重病をしたが、この施設のおかげで今生きていられる」という手紙も紹介されました。以上の経過から、私たちは、この施設はスポーツを通じて健康を守り、地域住民の交流を深める重要な役割を担ってきたとの結論に至りました。アンケートの回答、懇談会の記録を理事者にお届けしましたが、ウエルネス都市加古川市としてこの声をどう聞かれますか。


(2)加古川市スポーツ振興基本計画にのっとった取り組みについて

 私はエルポートの問題を通じてスポーツが結ぶ交流の大きさを認識させられました。おりしも、平成20年から10年間の加古川市スポーツ振興基本計画(案)が発表され、8日までのパブリックコメントが募集されました。その基本理念には「少子高齢化社会のそれぞれの世代のニーズに的確に対応した最適なスポーツ環境のあり方を考慮するとともに、世代を超えた交流を念頭に置きながら「だれでも」「どこでも」「いつでも」「いつまでも」スポーツに親しむことのできる生涯スポーツ社会の実現を目指します」とあります。また、この計画の主要な取り組みのひとつに「身近に利用できる場所の整備」とあります。エルポートの存続は、まさに、この計画にのっとった取り組みではありませんか。エルポートの火を消してしまっては、加古川市スポーツ振興基本計画は、この地域において机上の空論といわざるを得ません。この計画の実現にエルポートの存続を位置づけていただきたいのですが、いかがですか。

(3)エルポート存続の方策について

 兵庫県は法人税超過課税を平成20年度は38億7700万円と見込んでいます。そのうち県民交流広場事業には19億1400万円の予算を組んでいます。県民の税金で立てられたまだまだ使える施設が、まさに消えようとしているとき、この予算をエルポート再開に当てられるよう県に要請をしていただきたいのです。もしくは、加古川市がエルポートを譲り受け、運営していただきたいのです。
 きけば、加古川市は温水プールのある県立はりま青少年館の移譲協議に応じるとのこと。すぐ近くにはウエルネスパークがあります。市の中心部には民間の施設がいくつかあり、南部にはスポーツ交流館があり、共に多くの市民が利用をしています。しかしながら、東加古川にはエルポートが閉鎖された今、温水プールのある公共施設はなくなりました。新たに建設となれば多額の予算を伴います。かつての新興住宅街はいっせいに高齢化が進んでいます。地域住民の健康維持に組み込まれた施設存続の方策を考えてください。また、新しい街つつじ野には子ども達も多く、副都心である文京ゾーンにはスイミング施設は必要です。エルポートの存続の方策を行政に求めるものです。ご所見を伺います。

3.図書館の指定管理について

 私は18年3月議会で図書館に指定管理者制度の適用はなじまないとの立場を主張しました。当時は地方公共団体が設置する社団法人に管理委託をする段階でしたが、21年度には、ウエルネス図書館、海洋文化センター図書館に、公募による指定管理者制度が導入され民間企業が参入してきます。ちなみに、図書館を設置している自治体は都道府県、市町村あわせて1369団体、図書館数は3060あります。指定管理者制度を導入したところは自治体で2%、図書館数で3%といったところです。図書館分野では指定管理者制度は主流の動きではありません。昨日行われた、かこがわ検定の手引き書「新かこがわ辞典」にもありますが、「全国優良都市ランキング」では人口1000人あたりの市立図書館の蔵書数が評価の対象となっています。図書館のあり方はその都市の社会教育水準の指標の一つとなっています。
 「図書館は建物ではなく、あらゆる人々に「知る権利、学ぶ権利、読む権利、」を保障する社会システムであり、よりよく機能することで市民を幸せにし、住みよい街づくりを応援します」これは指定管理者制度問題を一生懸命考え、その導入に反対し、事実上凍結をさせた静岡市の図書館をよくする会がまとめた「市民の図書館政策」の前文です。
 図書館法第17条で「無料の原則」が規定されている図書館に市場原理があうのでしょうか。期間を定めるこの制度では事業の安定性、継続性、発展性にとって問題です。3年ごと代わる民間の企業に市民の個人情報をゆだねていいものでしょうか。図書館は住民の身近にあって、生涯学習を進めるうえで、最も基本的、かつ重要な機能を持っています。指定管理者制度の導入はそれぞれの施設の機能で判断すべきです。なぜ、加古川市は率先して図書館を民間にゆだねるのでしょう。その理由を聞かせてください。


再質問 要望 意見

(1) 多重債務問題ですが、小野市は先ごろ滞納した税金に充当させるとして、不当利得請求権を差し押さえました。こうなると複数の借金をかかえる多重債務者は過払いのない借金は残されたままとなり、生活再建は後回しになります。本人の生活再建最優先で取り組まれる加古川市の姿勢の評価や信頼が相談件数に表れていると思います。近隣の市町に加古川市の姿勢で影響を与えてほしいと思います。


(2) エルポート再会の問題ですが、住民との懇談の中で住宅供給公社の幹部が加古川市へ移譲の相談に行くとの発言がありました。具体的条件を示しての要請はありましたか。
 利用者は加古川市に期待をかけています。県の施設ですが、ウエルネス都市としての立場で、ぜひ、存続できるようご検討ください。


(3) 図書館の問題では、管理形態の違う4館はどう連携されるのでしょうか。一元的管理はできなくなります。市立図書館の館長が、指定管理者のもとで雇用された職員に指揮命令はできません。指揮命令系統をあいまいにすると、とかく問題になっている「労働者派遣法違反」「請負契約違反」などにつながりかねません。この点をお伺いしておきたいと思います。
 中教審生涯学習分科会でも社会教育関係の法制度の見直し検討がおこなわれていて、現場の実務者が非常に苦慮していると報告されています。


 ところで、文科省の有識者会議が「これからの図書館像」という報告書を平成18年3月にまとめ各公立図書館に周知しています。このなかの「管理運営形態の考え方」をもう一度丁寧にご検討ください。この内容に沿って検討すれば指定管理制度を選択することにはならないと思います。図書館協議会が設置され議論を深めたところの多くは導入をやめるか、再検討を促す結論を出しています。図書館は市の直営での運営を求めて質問を終わります。


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