年4回の定例議会と7〜8月に開かれる臨時議会の概要を報告します。
「民報かこがわ」で詳しく報告しますので、そちらもぜひ、ご覧下さい。
兵庫県は平成16年2月「行財政構造改革推進方策後期5か年の取り組み」を発表しました。このなかにある福祉医療助成の大幅削減計画について、市民のみなさまにお知らせする機会にしたいと思います。
バッサリと切り捨てられるその内容ですが、まず、高齢者、65歳から69歳のお年寄りの窓口で払う一部負担金、現行1割負担の人が2割負担と2倍になります。約17万6千人が影響を受けます。
次に、重度心身障害者の場合です。身体障害者1.2級、重度の知的障害者、高齢重度心身障害者、約7万5千人の方が対象です。現行は外来、入院とも自己負担はありませんが、外来1医療機関あたり、1日500円を限度に月2回までの負担が生じます。入院は定率1割負担、月2000円まで、を払わなければなりません。
母子、父子家庭及び遺児の医療費も現行は、外来、入院とも自己負担はありませんが、重度心身障害者と同額の負担を求めています。約9万8千人が影響を受けます。
乳幼児医療の助成は、外来1割負担、月5000円までが、1医療機関あたり、1日700円を限度に月2回までの負担とし、現行は入院の自己負担はありませんが、定率1割負担、月2800円まで払うことになります。実に31万5千人に影響します。
福祉医療助成制度は、社会的弱者の医療費負担を軽減するために行われてきたもので、今日の不況下ではいっそう必要となっています。また、乳幼児医療費の助成は子育ての応援でもっとも要望の多い施策のひとつです。平成15年度の合計特殊出生率「1.29」は大きな衝撃となりましたが、兵庫県は平成14年度にすでに「1.29」を記録し出生率の低下がいっそう深刻です。乳幼児医療費の負担増は次世代育成支援対策に逆行するものです。
ところで、神戸市では、神戸市医師会、神戸市歯科医師会、神戸市薬剤師会および各福祉団体が福祉医療助成削減反対の署名運動を展開され、7万8千もの署名を集められています。その上で、たとえ兵庫県が強行しても神戸市の単独事業での継続を求めています。命に向き合う医療現場からあげられた、反対の声は、大きいものがあります。
地方自治法の第1条の2には「地方公共団体は住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする」とうたわれています。住民の命にかかわる福祉医療の充実は自治体の重要な役割ではないでしょうか。県の福祉医療助成の削減計画について加古川市のご見解をお伺いいたします。
最初にご紹介した「後期5か年の取り組み」の中で「制度の見直しにあたっては事業主体である市町等との十分な協議検討を行うこととする」と明記されています。
これら削減計画の実施時期は今年の10月とされていましたが、多くの県民の反対の声があがり、現在のところ実施時期が見送られています。
協議の内容は実施時期をいつにするか、それだけの問題であってはなりません。神戸市議会は、10月7日兵庫県知事に意見書を上げています。その中で、県補助金の削減が一般市民の家計に負担増として重くのしかかることは必定とし、留意事項として明記されているとおり、内容も含めた協議の実施と、見直しの再考を求めています。
そこでお尋ねをいたします。県との協議はどんな形で行われたのか。どんな主張をされたのか。市民の立場に立ち福祉医療の削減計画に反対の意見は述べられたのでしょうか。明快なご答弁を求めます。
介護保険が導入された平成12年4月、加古川市、高砂市、稲美町、播磨町の2市2町による「介護保険苦情調整委員会」が創設されました。介護保険で提供されるサービスについて利用者から苦情を受けて解決をはかるシステムです。県内で、いち早い取り組みは、介護保険に対する市の姿勢がうかがえるものでした。ところが、突然、17年度より廃止の報告をうけました。
廃止の理由のひとつに申し立て件数の減少が上げられています。
私に、最近、ケアハウス利用者の家族から「病人扱いをされ一方的に入院させられた」との苦情が寄せられました。このシステムを紹介しましたところ「相談後、施設側の態度が大きく変化し、話し合いができるようになり、もとの状態に復帰できました」との報告を受けました。しかし、苦情調整センターにこの声を届けると「このケースで事業所への改善要請はまだしていない」とのことでした。狐につままれたような話です。しかし、この事業の仕組みを調べてその疑問が解けました。相談を受けるのは、「苦情調整委員会」と連携する苦情調整センターの窓口です。苦情を受けたセンターは事業者に調査に出向くシステムになっています。このケースは、弁護士、医療・福祉の専門家などで構成する「苦情調整委員会」の審査にかけられるまでなく、その前の段階で解決が図られていたのです。苦情申し立てまでいかなくても、このシステムの存在そのものが、利用者の権利を守るため機能しているのです。
この5年間に、地域に根ざしたチェック機関の果たしてきた役割は大きいと考えます。市はこのシステムを、どう評価してこられたのでしょうか。
介護保険は5年目の見直しを迎え、検討されている内容は介護への国の財政支出を抑制するためにサービス利用を制限し国民負担をいっそう増やすという大改悪となっています。
たとえば、要支援、要介護度1の軽度の人から家事援助の訪問介護を取り上げ、「筋力トレーニング」などの「介護予防」に変えようとしています。利用料の大幅値上げも検討され、現行の1割負担を2,3割に引き上げること、また「ホテルコストの徴収」という名目で特別養護老人ホームなどの利用料の大幅な値上げも検討されています。政府は、こんな改悪を「合理化」するために、多くの高齢者がたいして必要でもないサービスを介護保険で利用しているかのようなことまで言っています。しかし、介護保険の現状は在宅サービスでは利用限度額に対する平均利用率が、わずか4割程度にとどまり、要介護度認定を受けながらサービスをいっさい利用していない人も86万人を超えているのです。今でさえ利用料負担が重く、必要とされたサービスをがまんせざるを得ない状況が広く存在しています。
この見直しで、今まで利用できたサービスから締め出される人がなど、相談者の増加が予想されます。それを承知の上で、平成17年4月、同時期の廃止は納得がいきません。保険者として、市民にサービスの後退と受け取られないだけの対策をお持ちでしょうか。
高砂市、稲美町、播磨町ともどのように話し合われ、調整され、廃止の合意に至ったのでしょう。それぞれの自治体はこのシステムをどう評価していたのでしょうか。
加古川市以外の相談件数は少ないとのことです。5年が経過し、介護保険料など差も生じています。介護保険導入当時は、2市2町での情報の交換もでき広域事業は有効であったと思われますが、本来、気軽に出かけられる、それぞれの自治体で独自につくるものであると思います。
市民の権利を擁護し保障するためには日常的なきめの細かい相談援助体制が必要です。訴訟に持ち込むケースなど対応しきれないという限界はあるでしょうが、先ほどのように解決が図られるケースも数多くあります。国民健康保険団体連合会の「介護サービス等苦情相談窓口」は神戸にあり、介護しなければならない人を抱えた家族が相談に出向くことは非常に困難です。また、全県下、申し立て件数が集中すると審査日数がかかるでしょう。住民の暮らしが見えないところで審査されることへの危惧もあります。いちいち書面で申し立てをしなくても気軽に苦情をいえるシステムを無くしてはなりません。保険者である市が不服や苦情の申し立てに応じないというのもおかしな話です。
この5年間、苦情調整センターが受け付けた苦情はそのまま貴重な財産です。その蓄積を生かし継続することは介護保険制度の充実につながります。加古川独自の継続は考えられたのでしょうか。
今後、介護保険課の窓口で対応されるそうですが、苦情窓口あるいは相談コーナーの表示をし、ケアーマネージャーや介護福祉士など専門職の配置を考えられていますか。